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森重真人に見えている新しい東京の完成像。アルベル流アタッキングフットボール最終段階【リード文からコメント部分まで無料公開】

 

撮影:後藤勝

 2022シーズンは森重真人と木本恭生の価値をあらためて認識するシーズンとなったが、このセンターバックコンビと東慶悟がなす中核の保持力の行使にとどまらず、中盤から前、大外のサイドバックも加えてより攻撃的なサッカーを展開していこうという目論見が2023シーズンのFC東京にはある。

 一次キャンプ中の練習試合FC琉球戦後の囲み取材でも、この目標に関する森重の発言があった。私(後藤)自ら質問した箇所を一問一答で掲載しながら、東京がめざす完成像についての考察をお届けする。

◆一問一答

©F.C.TOKYO

──試合を支配するうえではボールを握る必要はあるが、点の獲り方に関してはどんなに泥臭いゴールでも決まればいいし、それを増やしていきたい?

 やっぱりチャンスの回数を増やしていかないと意味がないと思う。どれだけうしろで回していても、押し込んで回していても、危険なところにボールを入れていくそこのクオリティがやっぱり必要ですし、そこに関しては時間が必要なのはわかっているけれど、でもそこがやっぱりこのサッカーの肝だと思う。常に相手にとって怖いアクションを増やしていくということをしていかないと。
 あとは阿吽の呼吸のところだったり「あいつがここで持ったらこうだよな」というチームメイトでしかわからないことだったりという、そういうものをたくさん増やしていく必要があると思います。

──序盤に失点があったがそれ以外は安定していた。この安定感はどこから来るのか。

 ボールを保持する時間が長ければ必然的に守備をする時間も短いと思うので、その(保持する)時間を増やすという……ボールを持っている時間が言ってみれば守備をしているようなものなので、その時間を増やす、そのなかで仕留める、精度を高める、奪われたらすぐ奪い返す、その当たり前のことをどれだけ高いレベルで出来るかというところかなと思います。

──ここからはどんどん質を追求することになっていく?

 そうですね。
 もうある程度の枠組みは出来ていると思うので、あとはそのヴァリエーションと、ラストパスの1本の精度だったり、ひとつのシュートが決まるか決まらないかで大きく試合の流れが変わるので。そこをどれだけ高められるかかなと思います。

◆新しいFC東京のカラーをつくっていく

撮影:後藤勝

(残り 3208文字/全文: 4377文字)

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