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寺山翼は成長曲線をどう描いていくべきなのか【Pick up Young Player/ほぼ無料公開】

 

©F.C.TOKYO


 1月13日の記者会見で判明したように、長友佑都の新たなミッションは彼が言う球際と魂の強さの若手への継承に絞り込まれた。この点、何かに特化している選手のほうがやりやすいのかもしれない。たとえば松木玖生は言わずもがなのメンタルの強さを持っているし、荒井悠汰は中学のときから肉を食べ自転車通学を繰り返して競輪選手のような太ももを手に入れている。

 その点、未完の大器を感じさせる寺山翼は今後どうなっていくのか、道筋が読めない分余計気にかかる。ここでは先日の取材中、私(後藤)自ら質問した箇所の一問一答を無料でお届けしたあと、私見をコラムというかたちでお届けする。

◆一問一答

──もともと複数のポジションをこなせるが、このチームではどのポジションでやっていくことになりそうか?

 難しいですけど、アンカーだったりインサイドハーフ、そのふたつのところで自分は勝負していければと思っています。

──現在のトップチームのインサイドハーフとアンカーをどう分析してどう競っていこうとしている?

 アンカーのポジションだったら東(慶悟)選手のさばくところであったり運動量は、観ていて自分もすごく吸収したいと思っています。逆にインサイドハーフのところだったら松木選手だったり安部柊斗選手が、高い強度のなかで90分間を通してあのハードワークというのは、まだ自分のなかで足りていないので、そういうところを盗んで自分のモノにして、ポジション争いで自分が勝っていければと思っています。

──やはり中盤のポジションでライバルに真正面からぶつかりたい?

 ぼく自身も運動量とかボール奪取のところを売りにしている選手なので、そういう意味で、いい部分でライバルだと思って、アグレッシヴに自分も遠慮せずプレーして奪っていけたらと思っています。

──実際にその姿勢で以前順天堂大学の一員としてFC東京に勝ったわけで自信はあるかと思うが、あらためて正式加入してバチバチやってみて、どういう感触がある?

 本当にレベルの高い選手が多くて毎日刺激をいただいているなかで、自分はやっぱりまだまだだな、と、このキャンプ中この期間ですごく感じているところです。
 自分もやれていないわけではないと思っているんですが、もうひとつ、ふたつ、自分のプレーをアピールしていかないとスタメンを奪うというにはまだ至らないと思うので、いい選手が多い分、見て学んで吸収して、自分が頭角をあらわせればと思っています。

──大学在学中も特別指定選手として携わっていたからあまりFC東京から離れていた感はないかもしれないが、U-18で、日立台で涙した悔しい場面からここまで四年間のストーリーは寺山選手のなかでつながっている?

 U-18の3年生のときにプレミアから降格して悔しい想いをして、本当、大学四年間は東京に戻るために毎日練習して積み上げてきました。それが評価されて今回加入が内定したというのは、本当に、素直に嬉しく思いますけど、ただ降格したときの悔しさはぼく自身忘れていないので。このプロの世界に入ったということで、よりいっそうの責任感もありますし、このチームで、東京で、J1優勝だったりいろいろなタイトルを獲りたいと思っているので、そこに大きく貢献出来たらなと思っています。

◆どこに重心を置くのか

(残り 1477文字/全文: 2909文字)

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