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FC東京始動日練習後の囲み取材~アルベル監督、森重真人、松木玖生【FC東京2023始動/無料公開】

 

撮影:後藤勝


 1月8日の初練習後の囲み取材中、自ら質問した箇所についてのみ一問一答でお届けする。なお囲み取材はアルベル監督、松木玖生、森重真人、仲川輝人の順におこなわれた。このうち別記事で取り上げた仲川を除く3人について実施順に掲載していく。
 
◆囲み取材中の一問一答
 
○アルベル監督
 

撮影:後藤勝


──新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。/昨日の新体制発表会で選手に「いい人間になってほしい」と言っていたが、どういう人間性を求めるのか?
 
 サッカーのチームというのは、会社の組織もそうですけれどもやはり一人ひとりが持っている価値を表現するということが重要になってきます。
 
 私は監督として、選手たちが、一人ひとりが持っているものをすべてチームのために出してほしい、それを引き出すのが仕事です。
 
 一人ひとりが全力を出さないチームであれば、当然チームとしてのパフォーマンスも下がります。
 
 そこで一人ひとりが職場に行く際に喜びとともに行ける、そのような雰囲気の職場だとしたら。たとえば我々であれば選手たちの更衣室があります、その更衣室の中の雰囲気、あるいは練習の雰囲気がよりよいものの場合は、選手一人ひとりは自分のすべてを表現しようと後押しされると思います。
 
 だからこそ、私は、まずは一人ひとりのすべてを引き出す。それが重要になってきます。
 そこで一人ひとりが全力を出すためには、その組織がいい雰囲気である必要があると思います。それはサッカーのチームだけではなくあらゆる組織について言えると思います。
 選手たちにも同じことを伝えました。ふたつ、譲ることの出来ないポイントがあると。ひとつは「いい人物であれ」という部分です。そしてもうひとつは「ボールを愛せよ」と。そのふたつを選手たちに伝えました。それ以外のところは誰もがミスをしますし、私もミスを犯しますけれども、それらふたつは譲れない部分です
 
──昨年はゼロからのスタートだったので基礎の基礎から始めたが、今回の一次キャンプでは何を基準にどこから始めたいか?
 
 今回のプレシーズンはスタートから深いところを掘り下げたいと思います。
 今日はサポーターのみなさんのためのトレーニングであり、そして明日、移動のあとは身体をほぐすための軽いトレーニングになりますけれども、明後日からはしっかりとした、掘り下げたトレーニングをスタートしたいと思います。明後日火曜日の午前中の最初のトレーニングというのは、あたかも昨シーズンの終盤のトレーニングのひとつ、そのつづきであるようなイメージでトレーニングをしたいと思っています。選手たち、スタッフ、全員に昨シーズンの継続性を求めていきたいと思います
 
※最後のくだりで「選手たちに求めていきたい」と訳しかけると、アルベル監督は「Todos」(全体に対してだよ)と言い直したので、通訳が日本語で何を言っているか、言葉数が多いか少ないかなど、ある程度理解していると思われる。
 
○松木玖生
 

撮影:後藤勝


 
──去年、東京はシーズン終盤、チームとしてはボールを支配することがかなり出来るようになったと思うが、今シーズンは優勝するために、具体的に何を足していかなければいけないと思うか?
 
 より得点の部分。攻撃的な選手が入ってきたのでそこの組み合わせをキャンプでしていかないといけないと思いますし、失点も多かったので、失点しない、なおかつ得点をより多く獲るような、ボールを握るサッカーをしていきたいと思います。
 
──失点のリスクがあるかもしれないが、守備も攻撃も仕掛けていかないとやはり得点は増えない?
 
 そうですね。
 まあ、それは前線の選手たちとのコミュニケーションだったり、そういうものをキャンプで深めていけたらと思います。
 
──さきほど仰ったように、インサイドハーフとしてはよりゴールに絡んでいく攻撃の側面を強く出したい?
 
 インサイドハーフも攻撃の選手なので、得点の部分に絡まないといけないと思いますし、いろいろ争いがあるなかで、自分もいちばんギラギラしていると思うので、そこで結果を残していけたらと思います。
 
○森重真人
 

撮影:後藤勝


──去年はスタイルを変えて一年目ということで、場合によってはある程度結果を度外視しても内容を重視ということもあったかと思うが、今年はそういうエクスキューズも出来ない。社長も昨日(7日)、プレゼンテーションで、リーグでポゼッションは3位、だけどゴールが足りないと示していて、つまりは点を獲って勝ち優勝するしかないようなところまで来たと思う。そこまで言い訳出来ない状況のほうがやりやすいか?
 
 いやまあ、去年もぼくらはそういうスタンスでやっていたわけではないですし、やっぱり常に優勝をめざして、新しいスタイルだから今年は大目に見てよっていうスタンスでやったわけではないので。そこはたぶん監督の外への発信と内への発信は、やはり変わってくると思うし、常にぼくらのなかでは、プレッシャーと戦いながら、結果と、監督のやろうとしているサッカー、それらを両立させるということは去年からやってきたので、あとはそれをどれだけ高いレベルでやって結果に結びつけられるか、というところだと思います。
 そこはより高いレベルでもっと要求し合ってやっていかないと結果には結びつかないというのは去年わかりました。一戦一戦……まあ一戦必勝と言ったらアレですけど、もうほんとそうやって一戦一戦を死にものぐるいでやらないとダメだなとは思います。
 
──ちょっと細かい話になってしまうが、森重選手と木本選手と東選手の三角形、あとは強度の高いインサイドハーフ、ここの中央のブロックはかなり強固になってきた。ここの自信はすごくあるだろうし、リーグでもレベルが高いところだと思うが、より優勝に近づくためにはそれ以外のところをどう肉付けしていったらよいか?
 
 やっぱり点を獲れる選手たちを……特に(これまでは)日本籍で点をたくさん獲る選手があまりいなかったのですけれども、仲川選手は日本籍で点を獲れている選手なので、そういう選手が出てくるべきですし、去年みたいに玖生がチームの中心となってやったみたいに若い選手がひとりふたり出てきてチームに活気を与えてくれる、それがやっぱり理想なので。そういったところが必要になってくるんじゃないかと思います。
 
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「青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン」とは

 

「青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン」について

『青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン』は、長年FC東京の取材を継続しているフリーライター後藤勝が編集し、FC東京を中心としたサッカーの「いま」をお伝えするウェブマガジンです。コロナ禍にあっても他媒体とはひと味ちがう質と量を追い求め、情報をお届けします。

 

 

青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンは平均して週4回の更新をめざしています。公開されるコンテンツは次のとおりです。

主なコンテンツ

●MATCH 試合後の取材も加味した観戦記など
●KODAIRA 練習レポートや日々の動静など
●新東京書簡 かつての専門紙での連載記事をルーツに持つ、ライター海江田哲朗と後藤勝のリレーコラムです。独特の何かが生まれてきます

そのほかコラム、ニュース、などなど……
新聞等はその都度「点」でマスの読者に届けるためのネタを選択せざるをえませんが、自由度が高い青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンでは、より少数の東京ファンに向け、他媒体では載らないような情報でもお伝えしていくことができます。すべての記事をならべると、その一年の移り変わりを体感できるはず。あなたもワッショイで激動のシーズンを体感しよう!

 

■過去1週間の記事一覧

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○4/19

 

◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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