青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン

La filosofía de Albert【無料公開】

 

撮影:後藤勝


「LA FILOSOFíA」と記されたTシャツを贈られ喜ぶアルベル監督の画像が同氏のTwitterアカウントに上がっていたが、8月2日のWeb囲み取材ではまさに根幹に当たる哲学が繰り返し語られていた。その箇所と、J1第23節サンフレッチェ広島戦の2点目を生むきっかけとなった山下敬大と塚川孝輝投入についての質問への答えをお届けする。
 
◆今シーズンの我々の目標は日々成長すること
 
 このJ1というのはとても拮抗したリーグです。清水さんにも前線にクオリティの高い選手が揃っています。だからこそ順位表に騙されてはいけません。首位チームが残留争いをしているチームに負けることは十分あるというのがこの拮抗したJ1であるということは既に証明されていると思います。それゆえに私はいつも同じメッセージを伝えたいと思いますし、今後も伝えつづけていくつもりです。
 
 今シーズンの我々の目標というのは日々成長することです。そしてこのチームのベースを構築し、そしてプレースタイルを安定させるためにより時間をかけて成長していくことです。それ以外の目標はありません。試合結果によって人々の気持ちは変わるものです。一試合、二試合勝利すれば上位争いに食い込もう、食い込めると喜びがわくのも当然ですし、連敗がつづけばこれは危険だ残留争いに加わってしまうと、感情的になってしまうのもわかります。
 ただ私はプロの監督として今シーズンの初日から言いつづけていることをしっかりとやりつづけることに集中していきたいと思います。一試合に勝った負けたで私の進むべき道を変えることはしません。いままで説明してきたとおりの道を進んでいきたいと思います
 
 リアリスタとしていま眼の前にいる選手たちの特長を踏まえたうえで一試合一試合勝負にこだわっていきたいと思います。このシーズンの折り返しを回ったあとのこの時期に勝点が少ない状態であれば
とてもナーバスになってしまうと思います。プレースタイルを構築することにこだわりすぎて勝点を重ねられず、残留争いに絡んでしまえばナーバスになり落ち着いて仕事が出来ない状態になってしまいます。それゆえにやはり勝点を重ねて、そして落ち着いて仕事に励むことが出来る状況をつくるということも当然必要だと私は考えています。
 
◆フォワードは守備と得点の両面で貢献しなければならない
 
 我々の守備の仕方というのは我々の前線の選手たちに激しいプレスをすることを求めるので、やはり疲労は大きいです。それゆえに我々の3トップは概して90分間プレーして試合を終えることが少ない。それはシーズンの初めから見受けられたと思います。
(塚川)孝輝は我々にとってとても魅力的な選手です。彼にはすばやくチームに適応してほしいので、広島戦でも可能なかぎりプレー時間を与えようというプランを持っていました。そして(山下)敬大はあのときにもいいかたちで守備に貢献してくれていました。けれどもそれは敬大だけがやっている守備の貢献ではなく、我々のあらゆる前線の選手が実行している守備への貢献ですし、それは誰に対しても求めているものです。
 
 この国にはそういう傾向があると思います。守備に貢献するフォワードを評価する傾向が日本にはあると思います。そして外国籍のフォワードに関しては点を決めることによって貢献することを評価する傾向があると思います。私は日本国籍、外国籍に関係なく誰もがゴールを決めることと守備をすることの両面でチームに貢献しなければいけないと思っています。
 当然、フォワードは点を決めるために存在するポジションだと思います。ただゴールを決めるだけではなく、ファーストディフェンダーとして守備に貢献することも現代サッカーでは求められています。ですから、日本国籍のフォワードは守備に貢献する、外国籍のフォワードは点を決めることに貢献する、ではなく、両方の部分で貢献しなければいけないと思っています。
 
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「青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン」とは

 

「青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン」について

『青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン』は、長年FC東京の取材を継続しているフリーライター後藤勝が編集し、FC東京を中心としたサッカーの「いま」をお伝えするウェブマガジンです。コロナ禍にあっても他媒体とはひと味ちがう質と量を追い求め、情報をお届けします。

 

 

青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンは平均して週4回の更新をめざしています。公開されるコンテンツは次のとおりです。

主なコンテンツ

●MATCH 試合後の取材も加味した観戦記など
●KODAIRA 練習レポートや日々の動静など
●新東京書簡 かつての専門紙での連載記事をルーツに持つ、ライター海江田哲朗と後藤勝のリレーコラムです。独特の何かが生まれてきます

そのほかコラム、ニュース、などなど……
新聞等はその都度「点」でマスの読者に届けるためのネタを選択せざるをえませんが、自由度が高い青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンでは、より少数の東京ファンに向け、他媒体では載らないような情報でもお伝えしていくことができます。すべての記事をならべると、その一年の移り変わりを体感できるはず。あなたもワッショイで激動のシーズンを体感しよう!

 

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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