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アルベル監督、札幌で54歳の初戦を飾れるか。松木玖生にとっては“凱旋試合”【J1第9節北海道コンサドーレ札幌戦に向けて/無料公開】

 

©F.C.TOKYO


 4月15日に54歳の誕生日を迎えたアルベル監督にとってはひとつ歳を重ねて最初の公式戦であり、室蘭市生まれの松木玖生にとっては北海道への凱旋試合となる、4月16日のJ1第9節北海道コンサドーレ札幌戦はどのようなゲームになるのだろうか。
 
◆お互いにチャンスが多く生まれる展開になる
 
 かいつまんで言えば、サンフレッチェ広島時代からの歴史があるミハイロ ペトロヴィッチ監督の可変システム──3-4-2-1からボランチの1枚が下がっての4-1-5へ──と、川崎フロンターレ攻略に成功してから定着しくていると思しきマンマーク気味の守備、右サイドの金子拓郎という特長またはストロングを持つ札幌はFC東京にとっての脅威となっている。2021シーズンはJ1リーグとルヴァンカッププライムステージで4度対戦して2勝2敗。激しく守り、すばやく切り替え、ダイナミックに攻め上がるという攻防になると引き分けの可能性は低くなり、複数の得点が決まり引き分けが成立しにくい。
 この相手との戦いについて、アルベル監督もやはり激しい試合になることを予想しているようだ。
「強度の高い試合になることを予想しています。お互いにチャンスが多く生まれる展開になる。サッカーファンにとっては見ごたえのある、エンターテインメント性の高い試合になることを予想しています」
 ただ、こう語る一方で「自分たちのプレースタイルを貫くことと試合の流れによっては
相手に適応するそのいいバランスを保つことがとても重要になってくるシーズンだと思います」とも言っていて、札幌対策の面が浮き出てくる可能性もある。札幌が単純な3枚ではないとなると、初期配置でのミスマッチを衝くのではなく、かたちが変わるなかで生じるスペースを衝いたり、あるいは金子をフリーな状態にさせない配置の工夫をしたりと、何かしらの策を練る必要はあるだろう。金子対策で言えば左サイドバック(長友佑都か小川諒也)、左サイドハーフ(アダイウトンか永井謙佑か紺野和也)に加え、左センターバック(森重真人かエンリケ トレヴィザン)、左インサイドハーフ(松木玖生か東慶悟)、アンカー(青木拓矢か三田啓貴か平川怜)辺りも関係してくる。
 

©F.C.TOKYO


 アルベル監督によれば、木本恭生も渡邊凌磨もコンディションの問題はないとのことだが、遠征メンバーには加わっているのだろうか。水曜日にルヴァンカップ湘南ベルマーレ戦を挟んでいるだけに前節浦和レッズ戦のメンバーが中心になりそうだというとことまでは予想出来るが、浦和戦とも若干の入れ替えがあるのかもしれない。
 札幌と言えば沖縄キャンプ最終日の練習試合で戦った相手。アルベル監督は「ペトロヴィッチ監督にはプレシーズンにトレーニングマッチで対戦してそこでお会いすることが出来ている。あらためて公式戦で対戦出来ることを誇りに思う」と、リスペクトの念を抱いている。その日から2カ月と少しが経ち、より成長した姿を見せたいところ。そして沖縄の2次キャンプでレギュラーの座を勝ち取った松木にとっても、この“再戦”でシーズン序盤戦を重ねたあとの成長度合い、現在地を確かめるセッションになるだろう。
 東京が勝つか、札幌が勝つか。結果も大事だが、この相手にレギュラーメンバーがどのくらい戦えてどのように自分たちのスタイルを表現出来るのか、内容を吟味したい一戦となりそうだ。
 
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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

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