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FC東京が『あおあかドリル』デモ授業を実施【無料公開/ニュース】

 

(撮影後藤)


 7月13日、FC東京が『あおあかドリル』のデモ授業を府中市立若松小学校で実施した。講師を横江塁普及部コーチ、鯨井健太普及部コーチ、橋向貢司普及部コーチ、櫻澤寛樹普及部コーチが務めたほか、この日は石川直宏CC(クラブコミュニケーター)が“なおコーチ”として参加した。
 
『あおあかドリル』は、コロナ禍ということもあり運動不足になりがちな現代、楽しく身体を動かす機会を設けることで生涯スポーツを楽しむ、あるいはサッカーなどボール運動の基礎能力獲得につなげようという例を集約したもの。コーディネーショントレーニング集の一種と考えられる。
 今回は同小学校の第1学年3学級が2、3、4校時にそれぞれ1コマずつ授業を体験した。もともとスクールでも普及年代、特に低年齢ではサッカーの前段階としてレクリエーション性の高い身体を動かすレッスンがよくおこなわれているが、この要素が『あおあかドリル』の内容に反映されている。
 ドリルを使った本番に入る前のウォーミングアップでも、お友達と対面でじゃんけんをし、勝ったら相手の周囲を回り、自分がもといた位置に帰ってきたら1点──などのゲーム性を採り入れることで、自ずと楽しみながら身体を動かすことが出来ていた。
 
 講師は各々膝をついて低学年の子どもたちに目線を合わせ、自然な距離感で交流。スムーズに授業を進めていた。『あおあかドリル』に基づく運動は各学校内だけでも出来ることではあるが、選手の興味を惹きつけ楽しく身体を動かす行為へと誘導することに慣れている普及部コーチと石川CCの参加により、またちがった趣が生まれていた。コロナ禍となって以降、地域活動やふれあいもオンラインのものが多かったが、このデモ授業は感染対策を徹底して安全を確保しながら実施出来たという点でも収穫があった。
 

(撮影後藤)


「うまくいかないこともあるけど、諦めないでチャレンジすることによって出来るようになる」と、授業終了時、子どもたちにメッセージを送っていた石川CCが取材に応じた。
 
──日頃、普及部のスクールや地域活動で実施している内容を反映出来ているようだが。
 
 そうですね。普及部のコーチ陣はサッカーがやりたい子たちを指導することもそうなんですけど、FC東京はずっと小学校に行ってサッカーが得意な子もそうでない子も声がけやひとつのメニューで惹きつけるコミュニケーション力というんですかね、そういったことやってきた、それらが積み重なって今回の『あおあかドリル』につながった。
 
 いきなりドリルというよりは、いままで継続してきたことを帝京大学さんや府中市さんに
価値として感じていただけて、この新たなかたちにつながった、それもひとつの価値かなと感じています。
 

(撮影後藤)


──実際に講師が来ることでの盛り上がりがあったが。
 
 もちろん、これだけの人数がいて全体を見られる状態は特別なものだと思います。でもそのなかでの成功体験は子どもが失わずに持っているものだと思うので。
 あと25あるドリルなので先は長いですけど(笑)、これによって「やってみたい」と思ってもらえたり、そういった一つひとつが積み重なるとかたちになる。
 

(撮影後藤)


──ナオさんの子どもに対する姿勢がとても自然だった。
 
 普及部のコーチ陣といっしょにサッカーを専門的に指導するだけでなく小学校を回って、どうやってこの子のモチベーションを高めてチャレンジ出来る姿にしようかと、取り組みをさせてもらっていますし……。
 40分とか50分しかないなかで、というと、うまいこと教えるだけでなく、その子の笑顔を見て自分も笑顔になるためにという距離感で接することによって子どもの安心感もちがいますし。
 なにより、子どもはそういうところをすごく見ているので。ほんとうにフラットな関係性のなかで接することが出来ないと、ああこの人は上からだなと判断されてしまう。敏感なんですよ。
 だからぼくらは距離をグッと縮めて、教える、ではなくその姿で接するのがいい。彼ら(普及部コーチ)はそのプロフェッショナルなので、学ばせてもらっています(笑)。
 

(撮影後藤)


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『青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン』は、長年FC東京の取材を継続しているフリーライター後藤勝が編集し、FC東京を中心としたサッカーの「いま」をお伝えするウェブマガジンです。コロナ禍にあっても他媒体とはひと味ちがう質と量を追い求め、情報をお届けします。

 

 

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そのほかコラム、ニュース、などなど……
新聞等はその都度「点」でマスの読者に届けるためのネタを選択せざるをえませんが、自由度が高い青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンでは、より少数の東京ファンに向け、他媒体では載らないような情報でもお伝えしていくことができます。すべての記事をならべると、その一年の移り変わりを体感できるはず。あなたもワッショイで激動のシーズンを体感しよう!

 

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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