生地慶多、一足先にJの世界へと足を踏み入れた兄を追いプレミアのピッチを駆ける【高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2021「FC東京U-18 vs. 浦和レッズユース」】
「相手のグラウンドでサッカーをする。絶対勝ちましょう」
試合前、FC東京U-18の指揮官である中村忠監督が選手に向けて送った言葉は非常にわかりやすかった。90分間、青赤の選手たちは必死に小平のピッチを駆け抜けた。特に2トップの運動量と気迫にはすさまじいものがあった。勝者であるにもかかわらず、野澤零温と生地慶多のふたりだけは座り込んだ。FC東京U-18は野澤の得点を守りきり、1-0で浦和レッズユースを相手に勝利を収めた。
生地にこのときの様子を訊ねたが、返ってきた答えは疲労についてではなく自負だった。
「浦和レッズのディフェンスラインがけっこう幅をとって回してくる。その相手に対して、零温くんとぼくはけっこう走れる選手なので、しっかり追いながら最後まで自分たちで出し切れた。そこはいいところだなと思います」
試合中に発していた指示のほぼ75パーセントが生地くんに対するものだった気がするが──と水を向けると、中村監督はこう答えた。
「生地は今日ね…生地次第だなというのがあって(笑)」
(残り 2421文字/全文: 3042文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ