戦力補強、マーケティング――新体制発表会であきらかになった現状認識【FC東京新体制発表】

FC東京の大金直樹社長。

晴れて10番となり笑顔の東慶悟。ロンドン五輪10番の実力を示せるか。

株式会社ミクシィの木村弘毅社長。
1月12日に三鷹市公会堂でおこなわれた「2019 FC東京新体制発表会」では、ピッチ内とピッチ外にそれぞれ抱えている問題が整理され、多くのインフォメーションとして提示された。ここでは、戦力補強と育成、マーケティングに絞ってお伝えする。
新体制発表会では「NEXT STAGE」という言葉が頻出した。スライドでも「クラブ創設から21年目 新たなステージへ 首都東京に相応しいクラブ 首都東京に必要とされるクラブ」という文字が示された。この「相応しい」「必要とされる」に、クラブの持つ現状認識がよくあらわれている。
残念ながら、現時点ではホームタウンへの浸透と新規ファン、サポーターの開拓が十分ではなく、チームもJ1リーグ優勝を果たせていない。この、階段の踊り場で足踏みしているような状態からいかに脱することができるか。東京五輪ホスト都市のフットボールクラブにふさわしい状態で2020年を迎えたいところだが、その来年と2019年の二年間は、味の素スタジアムに大幅な使用制限が加わる。事態の逼迫により、新スタジアム構想についても、自前のサッカー専用スタジアムを持ちたいという願望の段階から、より具体的な段階に移行しなければならなくなってきたはず。
そのためにも、まず、いまできることに着手してクラブの格を高め、まさに首都東京にふさわしく、必要とされる組織へと成長しなくてはいけない。
◆戦力補強
大金直樹社長は冒頭の挨拶で米本拓司を引き留められなかった報告とともに「今シーズンの編成は終わっておりません」と発言し、ファン、サポーターに向かって詫びた。それと同時に、14日から始まる国頭キャンプを意識して、近日中に追加の新加入選手を発表したい旨も語っていた。
新体制発表会までにチャン ヒョンス、室屋成、平川怜の契約更新と久保建英の期限付き移籍からの復帰が発表され、昨シーズンのスターティングメンバーと、廣末陸を除く若手の残留に成功したことはわかった。
では、大量に離脱した層の補完はどうか。新加入のアルトゥール シルバもこの日、新体制発表会の会場に姿をあらわしたが、彼のポジションはドイスボランチの一角で、
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