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「昇格することしか考えていなかった」負傷から復帰したての吉本一謙、最終節にフル出場完封もプレーオフ進出ならず、無念の終戦【Interview/無料公開】

 

 
◆吉本フル出場も引き分けでプレーオフ進出を逃す
 
 11月17日、FC東京からアビスパ福岡に期限付き移籍中の吉本一謙がJ2最終節vs.FC岐阜戦に先発した。吉本は前節、短時間の途中出場で、すねの負傷から復帰したばかりだったが、今節はいきなりフル出場。無失点に抑え、0-0で試合を終えたが、大宮アルディージャがファジアーノ岡山に勝ったため7位に転落。目標だったJ1昇格、プレーオフ進出を逃した。
 吉本とレオ ミネイロは以前FC岐阜に所属していたことがあり、いわば里帰り。長良川競技場に詰めかけたホームのファン、サポーターからの声援に応えていたが、悔しい終戦となってしまった。
 
◆一気に語った試合後。「申し訳ない気持ちでいっぱい」
 
 試合後の吉本を直撃した。
──残念な結果になってしまいました。
吉本一謙 残念ですね。プレーオフに出てJ1に昇格したいというのがいちばんの目標だった。それを叶えられず、残念です。
──失点しなかったことはよかったと思いますが、ボールをFC岐阜に持たせたことで、アビスパ福岡の攻撃する時間が減らされてしまったのでは?
吉本一謙 そうですね。そこは最近、なかなかうまくいっていないところで。もうちょっと自分がボールに(プレッシャーをかけに)行かせられるようにしたかったんですけど、うまく嵌まらなかった。
──井原正巳監督は長いボールによって下げられてしまった──と言っていましたが、やはり相手の攻め方が気になりましたか。
吉本一謙 (相手)ボールにプレッシャーがかからないと、どうしてもラインは下がってしまう。ボールに行けているときはみんないいプレーができていたと思うけれど、きょうはそれができなかった。ボールを持たれて苦しい時間が長くなり、(結果として)攻撃のパワーがなくなる時間帯が長かったと思います。
──東京から移籍してきてから、自分が思い描いていたものと現実とのあいだに、どのくらいの差がありますか。
吉本一謙 ここでプレーできたことによって自分にプラスになるものはあったと思います。でもチームのプラスにはなれなかった。そこはシンプルに申し訳ない気持ちですし、もっと力になりたかったという想いがいちばんです。けがでピッチに立てない時間が長かったので、それはすなおに申し訳ない。
──かなり決意しての移籍でしたが、ただ契約上は期限付き移籍です。FC東京のファンも今後は気にしていると思いますが、どういうお気持ちですか。
吉本一謙 契約が残っているので、まずはしっかりFC東京と話をしてとは思っていますが、まだ全然決まっていないというのが実情です。昇格することしか考えていなかったですし、このチームをJ1に上げて、福岡さんからもFC東京からも、どのチームからも残ってほしいと言われる選手になりたいと思ってやってきたので、どうにかして取り返したいという気持ちもあります。
──ファン、サポーターともだいぶん交流できたと思いますし、アビスパ福岡自体に思い入れが深まったのでは。
吉本一謙 それはもちろんありますよ。きょう対戦した岐阜も、自分が若いときにサッカー人生をかけて死にものぐるいで戦った場所ですし、移籍した場所には愛着もありますし。福岡のことをすごく好きになりましたし、周りから“博多の漢”と言ってもらえるようにがんばってきたんですけど、結果で応えることができなかったので。ほんとうに申し訳ない気持ちでいっぱいです。
 
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『青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン』は、長年FC東京の取材を継続しているフリーライター後藤勝が編集し、FC東京を中心としたサッカーの「いま」をお伝えするウェブマガジンです。コロナ禍にあっても他媒体とはひと味ちがう質と量を追い求め、情報をお届けします。

 

 

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そのほかコラム、ニュース、などなど……
新聞等はその都度「点」でマスの読者に届けるためのネタを選択せざるをえませんが、自由度が高い青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンでは、より少数の東京ファンに向け、他媒体では載らないような情報でもお伝えしていくことができます。すべての記事をならべると、その一年の移り変わりを体感できるはず。あなたもワッショイで激動のシーズンを体感しよう!

 

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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