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言うは易くおこなうは難し試合巧者への成長。選手たちが語った反省の弁をもとに敗戦を振り返る【J1第21節第2報】

 決勝点となったアデミウソンのシュートはすばらしかったものの試合全体を見れば必ずしもガンバ大阪に勝利の予兆があったわけではなく、しかしアデミウソンにシュートを撃たせるにいたった原因はまちがいなくFC東京にあり、「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」の言葉が当てはまるかのような試合結果になってしまった。

「こういうゲームは前半の最初からチャンスを決めていかないと、メンタル的に相手のほうが押し始める。決められないときに『どうってことない』というふうにやらないといけないというのもあるし、決めきらないといけないというのもあるし。そいうことは学んでいかないといけない」(田邉草民)
「きょうはまちがいなく、(点を)獲れなかったぼくに責任がある。たくさんチャンスをつくれたなかで、こういうときに優勝するチームはどのフォワードが出ても結果を残して勝点をもぎ取るものだと思う。監督が言っていることはもっともだと思うし、ぼくもそう感じている。だからこそ次はいい準備をして取り返したい」(富樫敬真)

 試合開始早々、敵陣深く攻め入り決定機をつくった東京。チーム全体としては技術と戦術には大筋で問題がない証だ。そうだとすると、富樫の決定力を除くと敗因は試合運びにあり、試合運びに関係する判断、対応、フィジカル、メンタルを見直していかないといけないということになる。立ち上がりから激しく動いてチャンスをつくり、最初の20分間ほどで一気に仕留めようとしたが、仕留められなかったときに残り70分の時間をどう使うかということについて、もっと意識的に取り組まないといけない。

 先制点を奪えなければ0-0でがまんする策が次善のものとなる。しかしガンバに先制された東京は1点を獲りに行かざるをえなくなった。いくら体力を使おうと、同点に追いつくまでは走らなければいけない。当然、ピッチ上の選手は消耗する。

 前半修旅間際、東慶悟が打ぼくで退くアクシデント。交替で田邉が入ったこの時点で、既に東京は、劣勢を示していた。
「もう、緊急だったので、指示は特にはなかったです。負けていた、かつ停滞していたので、入ったらどんどん前から行って、試合を動かしたいと思っていました。
 外から見ていたら、脚が止まってきていたから、無理にでも連動して、ぼくが行くことによって周りも動かせたらな、と思いながら入りました」(田邉)

 永井謙佑が入った後半27分の時点でも、

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