青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン

東京、無敗の広島に3-1勝利!首位まで2ゲーム差に迫る【J1第10節/広島撃破記念特別無料記事】

4月25日、FC東京は味の素スタジアムに首位のサンフレッチェ広島を迎えてJ1第10節に臨み、3-1の勝利を収めた。試合開始前には9離れていた勝点差は6に縮まり、独走の広島に“待った”をかけた。

○東京、優勝戦線へ
チャン ヒョンスを丸山祐市に替えた以外は前節と同様の東京。試合開始直後からチャンスを重ね、前半3分、髙萩洋次郎のスルーパスに対して走り込んだディエゴ オリヴェイラが足を引っかけられ、PKをゲット。前半5分にディエゴ自身が広島ゴールキーパー林卓人の動きをよく見てゆっくりと蹴り、右に流し入れて東京が先制した。
前半9分には東慶悟のインターセプトからディエゴがペナルティボックス内でチャンスを迎えるが、あえて広島の林を食いつかせ、より可能性の高い永井謙佑へマイナスのパス。これを永井が冷静に決め、東京は点差を2に拡げた。
ファーストハーフの45分間は、より圧の高い東京が広島につけいる隙を与えず、その後も前半25分の室屋成のクロスなどのチャンスをつくり、2-0のままハーフタイムに入った。
後半6分には髙萩のスルーパスに飛び出したディエゴが巧みなシュートをゴールの遠いサイドに突き刺し、スコアは3-0に。このまま試合が終わるかと思われたが、相手もさるもの、首位の意地を見せる。稲垣祥が途中投入からわずか2分後の後半15分、こぼれ球を叩く3次攻撃のシュートを勢いよく蹴り入れ、広島が1点を返した。しかしその後は東京が得点を許さず、2点差を保ったまま試合終了。東京は重要な一戦で首位を下し、優勝戦線に加わる権利を得た。

○勝因を語る長谷川健太監督
前節までは1失点以上していなかった広島が連続失点。記者会見を終えたあと囲み取材に臨んだ広島の城福浩監督は「年間を通じてアベレージを高く持ちたいということで言うと、そこは見直さないといけない」と、自分たちに厳しかった。事故での失点があったとしても、それを1で抑え、90分間通じていく試合運びが広島の身上。そのいつものサッカーができなかった。
させなかったのは東京だ。試合後、長谷川健太監督に「広島があまり前から来ないで、いわゆる“セット”してくる感じになるのは予想していたのか」と訊ねると、肯定する答えが返ってきた。
「メンバーを見るとそういう顔ぶれ。川辺(駿)とティーラシンを使ってきたので、引っかけてカウンターを狙うのだろうなと思っていました。(それに対して)ウチはウチらしく行くしかないので。初めから全開で行けたことがよかったのだと思います。(ずばり勝因?)そうですね。立ち上がりに2点獲ることができて前半を無失点に抑えて。広島が後半にギアを上げて、というのはわかっていましたけれども、1点に抑えられたのはよかったと思っています」
記者会見でも似たような意味の言葉があった。序盤に点を獲って広島を焦らせようという狙いがあったのか──と問われた長谷川監督は「まずそんなプランを持っても、かんたんにはできない(笑)。そんなプランはいっさいないです」と言い、会見場の笑いを誘った。
「われわれはすべてを出しきって挑んでいくしかないと思っていましたので、あまり駆け引きをせずせず、試合に集中して入ったことがよかったと思っています。広島は勝点差もありますし、三連戦を見据えた選手起用をしてきたのだと思いますが、東京の場合は一戦一戦、ベストのメンバーで、ということで戦い、ここまで来ています。きょうも駆け引きすることなく始めから飛ばして、終盤に疲れるのは致し方ないと思って見ていましたが、最後はよく粘ってくれたと思っています」
開幕から無心でハードワークをつづけているうちに、いつの間にか首位が見えてきた。しかし東京イレヴンに油断はない。守護神の林彰洋も「全然まだまだですね。ひとつでも緩めば、崖のように崩れていきますし。昨年もことしの頭もそういう状況を味わっているので、緩みなくやりたいと思います」と、気を引き締めた。青赤軍団はひたすら己の向上のみを求めて、次の試合のための準備をつづける。

———–

後藤勝渾身の一撃、フットボールを主題とした近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(装画:シャン・ジャン、挿画:高田桂)カンゼンより発売中!
書評
http://thurinus.exblog.jp/21938532/
「近未来の東京を舞台にしたサッカー小説・・・ですが、かなり意欲的なSF作品としても鑑賞に耐える作品です」
http://goo.gl/XlssTg
「クラブ経営から監督目線の戦術論、ピッチレベルで起こる試合の描写までフットボールの醍醐味を余すことなく盛り込んだ近未来フットボール・フィクション。サイドストーリーとしての群青叶の恋の展開もお楽しみ」
———–

「青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン」とは

 

「青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン」について

『青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン』は、長年FC東京の取材を継続しているフリーライター後藤勝が編集し、FC東京を中心としたサッカーの「いま」をお伝えするウェブマガジンです。コロナ禍にあっても他媒体とはひと味ちがう質と量を追い求め、情報をお届けします。

 

 

青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンは平均して週4回の更新をめざしています。公開されるコンテンツは次のとおりです。

主なコンテンツ

●MATCH 試合後の取材も加味した観戦記など
●KODAIRA 練習レポートや日々の動静など
●新東京書簡 かつての専門紙での連載記事をルーツに持つ、ライター海江田哲朗と後藤勝のリレーコラムです。独特の何かが生まれてきます

そのほかコラム、ニュース、などなど……
新聞等はその都度「点」でマスの読者に届けるためのネタを選択せざるをえませんが、自由度が高い青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンでは、より少数の東京ファンに向け、他媒体では載らないような情報でもお伝えしていくことができます。すべての記事をならべると、その一年の移り変わりを体感できるはず。あなたもワッショイで激動のシーズンを体感しよう!

 

■過去1週間の記事一覧

○4/17
○4/16
○4/15
○4/14
○4/13
○4/12
○4/11

 

◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

ご購読方法

3STEPで簡単登録!

  1. お客様情報のご登録

    まずは簡単無料登録!
    必要な情報はメールアドレスだけ!

  2. コンテンツ、決済方法の選択

    豊富なお支払い方法! クレジットカード、キャリア決済も対応!

  3. コンテンツの購読完了!

    お手続き完了後、コンテンツ内の有料記事がすぐに全て読める!

無料会員登録

支払い方法ごとの詳細

各お支払い方法ごとに、詳しいお申し込み方法と閲覧期間の説明ページをご用意しました。下記リンクから、お進みください。

タグマ!とは

スポーツ、カルチャー、エンタメ。好きなジャンルをとことん読めるWEBマガジン

Push7リアルタイム更新通知に対応!記事更新をお手元の端末へダイレクト通知。気になる話題がいち早く!

 

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ