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その日全国で唯一のマンデーナイトフットボール!味スタ決戦を前に、中村忠監督が実感するU-23好調の要因とは【Preview/コメント】

トップチームとJ3の両方をよく知る中村忠トップチームコーチ兼FC東京U-23監督。

トップチームがヴァンフォーレ甲府と対戦した翌日の月曜日、FC東京U-23は味の素スタジアムでガイナーレ鳥取を迎え撃つ。10月16日に開催されるJリーグの公式戦は、このJ3第27節だけ。全国で唯一の試合が注目されることはまちがいない。

この一戦を前に、中村忠トップチームコーチ兼FC東京U-23監督に現在の状況を訊いた。上位争いをするブラウブリッツ秋田に大逆転劇を演じ、意気上がるJ3組がJ1をめざす今週のトレーニングに活力を与えている。J3とJ1の両方を見ている中村監督には、その様子がよくわかっているはずだ。

J3が好調である背景には、前日のJ1で出場時間が短い、または待機状態だった選手が、状態によっては翌日のJ3でプレーするようになったこともある。トップチームとU-23のあいだでコンセプトをすり合わせる作業も進み、チームとして戦いやすくなっている印象が強い。
「最近はいっしょに練習をしているメンバーで試合をできているので、必然的にそうなる面はありますね。当日、ユースの選手が4~5人入るケースと比べると意識も共有しやすい。週も半ばのJ1のほうのミーティングもいっしょにやっていますし」

ボールを持つ時間が長い、シュート数が相手を上回る。J3でJ1の選手がプレーする以上はそうでなくてはいけないし、チームコンセプトを体現しながら個人の武器をアピールすることでJ1への出場をめざすという本来の在り方に近づいた。
「そうやってJ3で結果を出すとJ1のメンバーに加わりやすくなるということは、いままで以上にはっきりしています。J1でサブの選手よりもサブにも入っていないJ3の選手のほうが活躍すればアピールになる」

前節vs.ブラウブリッツ秋田戦で逆転できたのはチームの力であり、OAの力でもあると中村監督は言う。
「やはりオーバーエイジの力は大きいと思います。実際に、上位を相手にしたときに、彼らがいるのといないのとでは試合展開の差はあきらか。もちろん若い選手だけでやったときの栃木戦も悪かったわけではない。セットプレーで、競り合いのとことで単純に相手に先に触られるなど、勝負どころでのちがいが出るから、試合によってはバタバタと複数失点を喫する場合もあるということです。ただ、J1とJ3が同日開催の場合もある。柱となるベテランがいなくてもそれができるようになるかが今後の見どころとなると思いますし、ぼくとしても楽しみ。J1のサブ組がすり合わせをする場でもあり、サブにも入っていないメンバーがアピールする場でもあるわけですから」

逆転ゴールを決めたユ インスももちろんだが、逆転劇の呼び水となった山田将之がヘディングで見せ、守っては吉本一謙が持ち味を活かし、個がクローズアップされた次につながるゲームができたことで、秋田からの帰りはおおいに盛り上がっていたという。その流れは今週のトレーニングにもつづき、競争のためにインスがトップのメンバーで試されたこともあって、さらに本気の度合いが増している。
「どんなメンバーになるかは甲府戦が終わってみないとわかりませんが、確実に味スタでできるということもありますし、昨年もJ3では味スタで一試合しかやっていないわけで若手にとってはそれを経験できる貴重な機会でもある。このホーム戦の機会を活かさないと、甲府戦が終わって残り5試合となるJ1に絡んでいくことも難しくなる。がんばってほしいですね」
本来あるべき“下から衝き上げる”姿勢を示しつつあるFC東京U-23。彼らが味スタで躍動する姿を見逃す手はない。

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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◆書評
http://thurinus.exblog.jp/21938532/
「近未来の東京を舞台にしたサッカー小説・・・ですが、かなり意欲的なSF作品としても鑑賞に耐える作品です」
http://goo.gl/XlssTg
「クラブ経営から監督目線の戦術論、ピッチレベルで起こる試合の描写までフットボールの醍醐味を余すことなく盛り込んだ近未来フットボール・フィクション。サイドストーリーとしての群青叶の恋の展開もお楽しみ」
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