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【有料記事】時計の針を12時に合わせろ。再起をはかるFC東京、城福浩監督と阿部拓馬の古巣へと赴く(2016/04/23)

対全北現代モータース戦に敗れてから中三日。この期間でできることはかぎられている。次を模索しているだろうチーム状況にあって、城福浩監督は強調するポイントを三つに絞った。

・堅守
・相手に脅威を与える
・個人の特長を活かす

「われわれの進むべき路と勝点を獲れないことを直視するしかなかった」
「しんどい、楽ではないですけれども、次のレベルに行くためにも、いま必要な段階」
城福監督はこう述べた。生みの苦しみだ。
これを過程ではなく試験の結果と捉えるなら、チームも監督も批判の対象となる。つまり、リアクションと守備を徹底して守り勝つことで年間4位を実現したのに、攻撃に着手するから、もとの守りのよさまで失ってしまったではないか、と言うように。

しかし時間をかけてチームづくりをしている最中だという意識があるなら、どうなのだろう。
かねてから城福監督は「一方に針が振れると、もう一方が薄れる。一直線には成長しない。行きつ戻りつ、薄くなったほうをまた強調して、少しずつ伸びていく」という趣旨の言葉を何度も残している。
この城福監督の考えに沿えば、現在のFC東京は、前監督時代の堅守に加えて守備ではさらにアグレッシヴな守備を志向、自ら主導権を握った攻撃も上積みしていくはずが、新しい挑戦に意識が傾きすぎて守備の意識が薄くなってしまった状態のように思える。
もちろん、批判的にとれば「守備がなくなっちまったじゃねえか!」という感想になるのだろうが……。
城福監督は、薄くなってしまった方面に着手して、よさを取り戻しながら、今シーズンからのプラス面もさらに伸ばしていこうとしているように見える。

城福監督は言う。
「針が振れているということは、

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