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【始動コラム第5弾】日常の重要性を説くイタリアの精神、フィッカとカーノ「本物のメンタリティをつくり上げていく」(マッシモ フィッカデンティ監督)「日々のトレーニングが大事だと思っています」(カニーニ)(2015/01/27)

◆日常の重要性を説くイタリアの精神「本物のメンタリティをつくり上げていく」(マッシモ フィッカデンティ監督)「日々のトレーニングが大事だと思っています」(カニーニ)

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癖の強い監督が独特、またはそのカテゴリーでは異色の戦術を浸透させようと思えば、ある程度の適応期間が必要になる。2014年は、FC東京イレヴンが、マッシモ フィッカデンティ監督の掲げるカルチョを理解し、自分たちのものにしていく過程だったとすれば、完全ではないにしろ、それは達成されつつあると考えていいだろう。少なくとも一年前のように、受講ノートに真っ白なページをたくさん残したままで開幕を迎えたような状況とはわけがちがう。
そして新しいチームをつくっていく、あるいは一定のやり方に習熟したチームに新しい選手がなじんでいくには、時間がかかる。いくら有能な選手であっても、やってきてすぐに活躍できるというわけにはいかない。

2015年のFC東京は一年ぶんの経験値を積んだ状態でスタートした。こういうチームでは、新しい選手の頭数よりも、理解力の高い選手、集団に適合できる選手の多さのほうが、実力を測る指標になる。
始動時点で唯一の外国籍選手であったカニーニも、適合しつつあり、加入当初よりも地力を表現していけそうなそのひとりだ。
「まずは加入した当初と異なり、いまは選手のことをよく知っているので、それはポジティヴな側面だと考えられます。そしてチームはゼロから始まっている」

丸山祐市の湘南ベルマーレからの復帰と、奈良竜樹のコンサドーレ札幌からの期限付き移籍加入により、ライバルの人数は増えた。しかしカニーニは意に介していない。
「競争は常にあることなので、競合する人数の多い少ないの問題ではないと思っています。あとは監督の決断に従うだけです」
そして、選手が、チームが力を伸ばしていくために必要なことを自覚している。マッシモ フィッカデンティ監督のサッカーを理解している点が活きてくるのではないか、と訊ねると、カニーニは次のように言った。
「もちろん、過去に監督と同じチームで時間をすごしたというキャリアはありますけれども、重要なのは一週間、一週間、しっかり試合に備えて戦っていくことですから、日々のトレーニングが大事だと思っています」

うっかりしていると聞き逃してしまいそうに当たり前のことだが、同じことはマッシモ フィッカデンティ監督も言っている。

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