【サッカー人気1位】勝ち点1を拾った感のある試合、相手次第の割合が大きいピーキ…

「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

高卒2年目の南野遥海が受賞。二十歳での受賞は最年少。栃木フットボールマガジンMVP投票2024【トピックス】(24.12.18)

高卒2年目の南野遥海が初受賞

 

去る12月8日から12月14日まで8日間で開催した栃木フットボールマガジンMVP投票2024。投票総数は8日間で86票でした。

まず投票総数について、例年は200票近く投票していただくMVP投票ですが、今回は例年の半分以下となり、チームがJ3に降格したことも踏まえて投票を辞退された方が多かったのだと推察します。また、投票いただいた皆さんの中にも「MVPの該当者はいない」との意見も散見されました。

この結果を受けて、今年のMVPは該当者なしにすることも考えましたが、それならば選べる項目のなかに「該当者なし」を選択できるようにして投票を実施するべきでした。今後は、MVP受賞の条件のなかに「投票総数は最低でも150票以上」「獲得ポイントは300pt以上」という項目を入れてもよいかもしれません。これらは次回以降の課題とさせてください。

 

1位投票5pt2位投票3pt3位投票1pt、という計算で集計した結果、211ポイントを獲得した南野遥海が2024シーズンのMVPを受賞

個人としてチームトップとなる年間7ゴールを奪いました。また、若干二十歳ながら、年齢を感じさせない堂々としたピッチ内外のアクションが読者の皆さんに響いたと感じます。

 

以下、1位から5位までの得票結果です。

 

1位 南野遥海 211pt1位33票、2位12票、3位10票)

2位 佐藤祥 108pt1位14票、2位10票、3位8票)

3位 宮崎鴻 84pt1位5票、2位17票、3位8票)

4位 丹野研太 61pt1位7票、2位5票、3位11票)

5位 川名連介  47pt1 3票、2位8票、3位8票)

 

6位~10位は以下のとおり。

 

6位 大島康樹 44pt

7位 福島隼斗 35pt

8位 森俊貴  26pt

9位 矢野貴章 24pt

10位 小堀空  24pt

 

2位に佐藤祥が入っている点もポイントでしょう。

今季は2節に負傷して約半年間ほど離脱し、わずか9試合の出場に留まりましたが、出場した9試合のプレーのインパクトの大きさが数字を伸ばしたと感じます。

3位は6ゴールを奪った宮崎鴻、4位は印象的なスーパーセーブが多かった丹野研太、5位はキレのあるドリブルで魅せたルーキー川名連介がランクインしました。

 

以下、皆さんの主な投票理由とひと言寸評です。

 

1位 南野遥海

  

「まだまだ粗削りだけど、気持ちが入ったプレーは観ていて楽しい選手。プレーだけじゃなく、チームをピリッとさせてくれる言動も含め、いまの栃木SCには必要な人」

 

「もっとやれたとおもう。将来が楽しみな選手」

 

「今シーズンは目立った活躍をする選手が見当たらず、投票しないでおこうかと思ったくらいです。
その中でも、南野選手は、ひとり気を吐き、チームに大きく貢献してくれました。あまり栃木にはいなかったハングリーな姿勢といい、MVPにふさわしいと思います」

 

「孤軍奮闘。この若さでチームの精神的支柱でもあったし、気持ちの伝わる選手だった。周囲に恵まれた環境で自分のプレーに専念出来たらもっとゴールできたと思う。栃木に来てくれてありがとう」

 

「左足のパワーが凄かった。開幕時少し苦しんでそうだったけど、長崎戦の同点ゴールあたりから覚醒した感じがありました! 後半戦はなかなかうまくいかなかったけど鹿児島戦のPKは痺れました。来季どうなるかわかりませんが活躍してください!」

 

「これがいわゆる“ギラギラしたフォワード”なのか、と感じた選手でした。悪い意味で大人しく、殻を破れない選手が多い栃木SCの中で、蒼黒のDNAが宿る20歳が出した結果は素晴らしいものでした。MVP投票1位を以て、これを讃えたいと思います」

 

ひと言寸評「メンタルの強さがずば抜けていました。メンタルの強さ、成長意欲、そのための論理的な考え方。それらを周囲のアドバイスを踏まえつつ実践している印象でした。鹿児島戦のPK奪取&成功にすべてが凝縮していたと感じます。末恐ろしき二十歳」

 

 

2位 佐藤祥

 

「栃木SCの虜になった理由を思い出させてくれたから。復帰戦となったホーム鹿児島戦の後半から出場して何度も球際に飛び込んでボールを奪う姿に感動した。降格が確定した後の2試合も気持ちを切らさずに応援できた。

また、ベテランの域に差し掛かろうとしてもなお向上心を持ち、全体練習後に残って課題に向きあう姿を見て尊敬した。今後の栃木SCに必要な選手であると確信した」

 

「『健康は、失って初めてその大切さを知る』とはよく言ったものだが、今季の栃木SCにとってのそれは、まさに佐藤祥だった。
チームの基準を示すキャプテンの不在は、ピッチ内外に大きな影響を及ぼした。
復帰戦は、裏天王山のホーム鹿児島戦。後半、彼の投入からチームは息を吹き返し、グリスタの逆転劇に繋がった。そこから最終節まで、チームは堅調な戦いを取り戻した。
これまで、栃木SCが大切にしてきたものを体現する稀有な存在であることを示し続けた。「たられば」はないが、シーズンを通して彼がいれば、チームは違う運命を辿っていたのでは…?と、考えずにはいられない。
来季、栃木J2復帰の歓喜の輪の中心に、彼がいることを願っている」

 

「いつも投票では西谷 優希選手一択でした、今期は一戦目から強度がなく
これが2024の栃木SCかと、目を疑いました。鬼気迫る闘志、取られたら取り返す、見ているだけでピッチ内の味方を熱くし、まるで観客もピッチ内に居るかのように興奮し、時には感動で涙してしまうほどの西谷優希選手が居なくなったことで、ある程度は想定していましたが…
栃木が固い試合でクリーンシートにするにはダブルボランチで佐藤祥選手の存在も不可欠です。
その佐藤選手も怪我で離脱中の今シーズンは、J3陥落は必然だったように思います」

 

「終盤になって佐藤選手が復帰してピッチに立っときです、『怪我明けで怖いだろうな』『ほぼ降格だし選手生命を維持して他から声が掛かるよう再発しない程度の動きをするのかな』『ゲーム感覚も狂っているだろうな』
と思っていた自分が恥ずかしくなるような全力ファイトでした。
二度追い三度追いで、最後まで体を投げ出しボールをカットする動きを見て、やっぱり栃木SCってこれだよな~と武者震いがしました。
自分のケアする選手にボールが来たら、一応走って間合いを詰めてコースだけ切って……本気で取りにいかないなら相手も怖くないだろう、と外から見ていても感じます」

 

「佐藤祥選手が入って他の選手にも覇気が出ました、怪我明けのキャプテンがこんなに必死にボールに食らいついているのにと、全員のギアが上がりました、みんながボールや人に喰らいつきます。これですよ、サポーターが求めているものは。我々はそれで負けたのなら、降格したのなら、一切悔いはありません!!  どのカテゴリーに行っても精一杯応援します。
2025はスタートから全力でお願いします。魂のこもったプレーで、J3を驚かし大暴れしましょう!!
我々も声を枯らし応援します。

と言う訳で、今年のMVPは『もう一度栃木SCに魂を吹き込んでくれた佐藤祥選手』に決まりです」

 

「佐藤さんのところで相手の攻撃を止められた場面が多く、守備においてサッカーIQが高いんだなと感じた。隣で青島くんが自由にプレーしている姿を見て、頼もしいさすがキャプテンだなと思った」

 

ひと言寸評「まず皆さん、佐藤祥キャプテンに対する寸評が長い(笑)。彼の熱い思いやプレースタイルが乗り移っているかのようです。おっしゃるとおり、あの鹿児島戦は圧巻でした。復帰戦にもかかわらず、途中出場から120%のプレー。連続して二度、三度とボールに食らいつくシーンに、僕は記者席でうおっと腰が浮いていました。栃木SCはこれだろと熱くなりました」

 

 

3位 宮崎鴻

 

「時には痛々しいテーピング姿になりながらも体を張る献身性、走るのは得意としないながらも毎試合出し切ってる運動量。
小林監督になってからは、特に試合時間終盤までで続けて、変えの効かない選手であるのを証明。
ただ、満点という訳ではなく、今季終盤、矢野選手が出場した時に、体の使い方の部分において、宮崎選手との差が見てる方として痛感してしまいました。
その辺りを改善すれば、数段のレベルアップ間違いないし、土台は元々いいものがあるので、伸びしろの可能性も込めて1位」

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