「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

森をどこで投入するかは試合前から考えていて/相手FWのラインを切って持ち出す/このサッカーで結果を出さないといけない。自分にはその責任がある【伸二さん問答集 File.14】(24.9.5)

小林伸二監督から発せられる言葉は示唆に富んでおり、サッカーにおいて普遍的に大事なことに常に言及されている。【伸二さん問答集】としてまとめてみたい。

 

今回は4日の囲み取材から。

 

▼森をどこで投入するかは試合前から考えていて

――この前の長崎戦は移動も大変だったと思いますが、前半は少し際に行けなかった印象です。良いときはもう少し際に行けている印象ですが、どうでしょうか。

「そうですね。前から行くと相手に蹴られるということで、ミドルゾーンの守備になったのですが、右サイドは相手のマテウス・ジェズスがいるのでちょっと固めで、左サイドを前へ押していくという狙いでした。でも、立ち上がりにCKを取られてしまい、それで押し込まれてしまって、あれでベタッと引いて構えてしまったところがあります。10分くらいにポスト直撃のシュートを打たれてしまい、それでボールに行けそうでいけない、ジェズスに3人で囲んでも獲れそうで獲れずにファウルするとか、身体が重たいのか、気持ち的に構えたのか、もっといえば、個人のスピードとパワーが立ち上がりに差が出ると思うのですが、そこが出てしまったかなと思います。だからこそ、怖がらずにボールに行って、獲れないまでもぼかすことができれば、ボールを奪える状態にはなっていったと思います。15分を過ぎたころに我々がリスタートを獲ったあたりから落ち着き始めたのかなと。相手も最初はフルパワーでやっていましたけど、いつもどおりにミドルゾーンで構えるようになったのかなと思います。そこからボールを保持する時間ができたと思いますが、ただ、テンポが出ず、少し前へ飛ばすボールを入れるとミスになってしまい、そこで今度は慎重にやろうとすると各駅停車のパスのテンポになってしまったり、落ち着かなかったり、もどかしい20数分だったなと。そこで前からプレスを掛けるとか、左は押しながらも同時に右も押せとやりました。そこで変わっていったかなと。そうなったときに相手もミドルで構えるようになっていったので、回すところまではいかないけど、保持はできたかなと。

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