「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

上乗せ云々の前に、ベースについて厳しく再徹底を。【J2第11節 鹿児島ユナイテッドFC戦 レビュー】(24.4.22)

2024明治安田生命J2リーグ第11節

2024年4月21日14時キックオフ 白波スタジアム

入場者数 4,545

鹿児島ユナイテッドFC 2-1 栃木SC

(前半1-0、後半1-1)

得点者:27分 井林章(鹿児島)、50分 福田望久斗(鹿児島)、83分 イスマイラ(栃木)

気温 22.4℃
湿度 87%
ピッチ 良

<スターティングメンバー>

GK 27 丹野 研太
DF 17 藤谷 匠
DF 33 ラファエル
DF 5 大谷 尚輝
MF 24 神戸 康輔
MF 7 石田 凌太郎
MF 19 大島 康樹
MF 42 南野 遥海
MF 6 大森 渚生
FW 15 奥田 晃也
FW 32 宮崎 鴻
控えメンバー
GK 1 川田 修平
DF 40 高嶋 修也
MF 14 土肥 航大
MF 20 井出 真太郎
MF 41 朴 勇志
FW 38 小堀 空
FW 9 イスマイラ

65分 大島→小堀
65分 宮崎→イスマイラ
84分 大谷→朴
90分 南野→井出

 

▼序盤のチャンスを決め切れず、その先で失点

白波スタジアムには一体感があった。

試合直前にスタジアムDJが、おそらく、あえて鹿児島訛りの表現で選手たちを紹介していたが、これが鹿児島風味を醸し出していてよかった。

「さあ、頼むぞー」

メディアルームからは現地の記者たちからそんな声がひっきりなしに漏れていた。前節アウェイに乗り込んだ愛媛戦(△2-2)において、一人退場者を出しながら、2点ビハインドを土壇場で追いついたという追い風がある。

スタメン表を見れば、栃木のCBに平松航の名前がなかった。おそらくアクシデントだろう。一方、鹿児島のCBには井林章の名前があった。小さなファイター。今季、清水から完全移籍加入を果たし、即副キャプテンに就任。井林は開幕節の試合途中に負傷離脱していたが、10試合ぶりにスタメンに戻ってきた。

嫌な予感はあった。鹿児島の持つチームの流れ。そこに闘将系のCBの復帰。

予感は的中してしまった。

27分、藤村慶太のCKに飛び込んだのは井林だった。栃木のマンマークを剥がし、ブロックプレーから完全にフリーになると頭で冷静に決め切った。

「スカウティング通りのゴールだった」と大島康明監督が振り返る鹿児島の先制ゴール。栃木としては8節千葉戦(●0-8)で二度やられて2失点したブロックプレーだった。

鹿児島が今季11試合目にして初めて掴んだ先制点はチームの士気をより高めたことだろう。

 

逆に、栃木は序盤に掴んだ何回かのチャンスを仕留め切れなかった。

(残り 3986文字/全文: 5022文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

1 2
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ