「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

セカンドバトルや際の攻防など勝負に不可欠な大前提で劣れば、勝てる試合も勝ち切れない。【J2第10節 水戸ホーリーホック戦 レビュー】(24.4.14)

2024明治安田生命J2リーグ第10節

2024年4月13日14時キックオフ ケーズデンキスタジアム

入場者数 4,244

水戸ホーリーホック 2-2 栃木SC

(前半1-1、後半1-1)

得点者:33分 黒川淳史(水戸)、42分 南野遥海(栃木)、73分 南野遥海(栃木)、77分 落合陸

気温 22.3℃
湿度 49%
ピッチ 良

<スターティングメンバー>

GK 27 丹野 研太
DF 17 藤谷 匠
DF 2 平松 航
DF 5 大谷 尚輝
MF 24 神戸 康輔
MF 7 石田 凌太郎
MF 19 大島 康樹
MF 42 南野 遥海
MF 6 大森 渚生
FW 15 奥田 晃也
FW 29 矢野 貴章
控えメンバー
GK 1 川田 修平
DF 40 高嶋 修也
MF 14 土肥 航大
MF 20 井出 真太郎
MF 38 小堀 空
FW 32 宮崎 鴻
FW 9 イスマイラ

22分 矢野→宮崎
70分 大島→小堀
90+1分 奥田→イスマイラ

 

▼流れを持って来られない要因

先制されながら前半のうちに追いつき、後半には守勢の時間を耐え凌ぎ、そうして一時逆転まで持っていけた流れは今までになく、それはそれでよかった。だが、もっとも肝心なものが不足しているので、なかなか自分たちに流れを持ってこられない苦しい試合だった。

 

試合後、勝ち切れなかった要因について、石田凌太郎は「ベースの部分だと思う。球際、切り替え、相手よりも走る部分、そこは少なからず水戸さんに負けていたと思う」と言い切った。

試合後の会見で田中誠監督は「自分たちのボールロストがあり、球際やセカンドボール奪取の局面でも負けている部分があったので、そこはもう一回、仕切り直してトレーニングからやっていきたい」と振り返った。

欠かしていけないベースの部分の不足。ましてや、激闘必至のダービー。しかし、それらが不足してしまっては、勝ち切れる試合も勝ち切れない。

 

例えば、自分たちのGKキック。前線の高さを活かし、そのセカンドボールを奪ったときこそ栃木の攻撃は始まるが、水戸はFW宮崎鴻をターゲットに入ってきたボールに必ずCBとボランチ2人が協力して挟み込み、落ちたセカンドボールへの出足でも勝り、何度もボールを回収していた。セカンドボールに対する栃木の数的不利も散見したが、人数や配置の仕方にも問題があったのではないだろうか。

 

もう一つ顕著だったのは、プレス連動の際の対応が緩かったことだ。

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