「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

観る者の想像を超えていった大島康樹の2023年。天皇杯広島戦2日前の”会話”がターニングポイントに。【2023シーズン振り返り】(23.11.17)

▼J2で7ゴール+天皇杯で2ゴール

今季はリーグ戦で17本のシュートを放ち、うち7本を決めた。

Jリーグのデータサイトで得点ランクを見ることができるが、大島康樹のこの“決定力”は抜きん出ている。シーズン中にこの数字について大島に伝えたときに、もっとシュート数を増やすことでゴール数を増やすことを考えたい、と話していたが、すごい結果だ。

シーズン序盤になかなか出場機会を掴めなかった選手が、シーズン終盤にはレギュラーポジションを掴んで、チームトップのゴール数に躍り出たという話もなかなかない。

もちろん、今季の栃木において、根本凌がケガ、山田雄士が柏に復帰することがなければ、大島がレギュラーポジションを掴むこともゴール数を7ゴールまで積み上げることももしかするとなかったのかもしれない。

ただ、大島が出場チャンスを掴めない時期もまるで腐らず、練習に100%で臨むという自身の信念を曲げずにやってきたからこその諸々の数字なのだと思う。メンタルの浮き沈みを最小限に抑えられているからこそ、だと思う。

最終節磐田戦が終わったときに大島は「後半戦のパフォーマンスは右肩上がりに見えると思いますが、ものすごく苦しいシーズンでした。シーズン序盤はスタメンで出た試合で結果を残せず、なかなか出場チャンスを掴めなくなり、試合に出られるようになった後半戦は、今度はチームがなかなか試合に勝てないという苦しさがあったし、その点で責任を感じています。“いいとき”というのは一瞬だったなと。苦しい時間の方が長い1年でした」といった。満足感のようなものは一切感じさせなかった。

 

指さす方向に頻繁にボールが出てくるようになった

 

大島は今季、リーグ戦で7ゴールを奪っており、これはJ2におけるキャリアハイの記録となる。かつて18年に期限付き移籍していた当時J3群馬で10ゴールを奪っていることはよく知られた事実だが、結局のところ、前線で起用され続ければゴールを奪うことができる、ということを自ら証明することになった。

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