”バトルだけに終始しない成長”を示した激勝。【J2第11節 いわきFC戦 レビュー】(23.4.24)
2023明治安田生命J2リーグ第11節
2023年4月23日14時キックオフ カンセキスタジアムとちぎ
入場者数 5,169人
栃木SC 1-0 いわきFC
(前半1-0、後半0-0)
得点者:2分 福島隼斗(栃木)
天候 晴
気温 17.8℃
湿度 20%
ピッチ 良
<スターティングメンバー>
GK 1 川田 修平
DF 23 福島 隼斗
DF 16 平松 航
DF 6 大森 渚生
MF 10 森 俊貴
MF 7 西谷 優希
MF 4 佐藤 祥
MF 30 福森 健太
FW 29 矢野 貴章
FW 37 根本 凌
FW 36 山田 雄士
控えメンバー
GK 41 藤田 和輝
DF 2 面矢 行斗
DF 3 黒﨑 隼人
MF 24 神戸 康輔
MF 8 髙萩 洋次郎
FW 32 宮崎 鴻
FW 38 小堀 空
▼いわきFCはさながら”かつての栃木”
バトルで上回る。さらにプラスαでも上回る。そんな激勝だった。
65分のシーンが味わい深い。いわきの攻勢に晒されていた時間帯だ。
いわきは、後半頭から左サイドにドリブラー永井を投入。左サイドに2トップが流れながらロングボールを集め、セカンドボールを回収すると永井が仕掛けからチャンスメイクする時間が続いていた。
65分、相手がやはり左サイドから攻撃を仕掛けてきたとき、中に入れたボールの処理が流れ、ボールはCB平松の足下へと入った。
このとき、平松は相手が至近距離にいても慌ててクリアすることなく、左方向に向きを変えて、左ウイングバックの福森へとボールを付けた。ここで平松が慌ててクリアしてしまえば、再び相手に攻撃のターンを与えてしまう場面だ。
「(福森)健太君からは『もう一個繋げるんじゃないか?』と口酸っぱく言われていたので。落ち着いて周りを見ることができれば、(空いている)逆サイドへ展開できるという意識は持っていました」と平松は振り返る。
このシーン、ボールを受けた福森は相手のプレスを受けると、斜め後ろのCB大森に戻した。そして大森は左足フィードから逆サイドで待っている右ウイングバックの森へと展開。
4-4-2のいわきがボールサイドに圧縮守備をする陣形を逆手にとった、いわきが”捨てている”逆サイドへの展開だ。前半から栃木が再三狙っていた”幅をとる”展開から前進することに成功。このシーンは相手陣内の深い位置で相手のスローインとなったが、このスローインに対して前向きに奪い取ると、宮崎がポストプレーからフィニッシュを打ち切り、CK獲得に繋げた。
いわきとのバトル合戦にしっかり勝負を挑みながら、奪ったボールを大事にサイドに展開しながら前進を試みる。その点で、栃木はいわきと明確な違いを見せられていた。
西谷は今節の戦いを「かつての自分たちを相手にしているような感覚だった」と振り返る。
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