「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

「積み上げの強み」「秋田対策」「ラストの精度」で3発完勝。【J2第32節 ブラウブリッツ秋田戦 レビュー】(22.8.21)

2022明治安田生命J2リーグ第32節

2022年8月20日19時キックオフ ソユースタジアム

入場者数 1,762人

ブラウブリッツ秋田 0-3 栃木SC

(前半0-3、後半0-0)

得点者:4分 宮崎鴻(栃木)、24分 矢野貴章(栃木)、44分 宮崎鴻(栃木)

天候 曇
気温 23.8℃
湿度 88
ピッチ 良

<スターティングメンバー>

GK 1 川田 修平
DF 3 黒﨑 隼人
DF 35 鈴木 海音
DF 16 カルロス グティエレス
DF 18 大森 渚生
MF 19 大島 康樹
MF 14 谷内田 哲平
MF 24 神戸 康輔
MF 30 福森 健太
FW 32 宮崎 鴻
FW 29 矢野 貴章
控えメンバー
GK 41 藤田 和輝
DF 28 吉田 朋恭
MF 10 森 俊貴
MF 4 佐藤 祥
MF 7 西谷 優希
MF 8 髙萩 洋次郎
FW 37 根本 凌

66分 黒﨑→森
71分 大島→西谷
71分 宮崎→根本
82分 神戸→髙萩
82分 谷内田→佐藤

 

▼前半だけで大量3ゴール

今季の栃木がここまで積み上げてきたものを存分に発揮し、秋田対策もばっちりとはまった、そういう印象のゲームだ。結果、内容ともに上々の3対0、ほぼパーフェクトゲームである。

秋田は吉田謙監督をはじめ複数人のコロナ陽性者を出す手負いの状態だったが、それでも3ゴールの果実と上々の内容を手にできたことは自信になるに違いない。

19試合ぶりに宮崎がスタメンに入り、DFラインにはグティエレスがスタメン復帰。高さのある秋田に対して攻守に高さを補強した格好だった。

宮崎はクロスボールへの高さや強さを発揮するほか、プレビューにも書いたが、相手CBに簡単に弾かせず前向きな勢いを出させない役割を担えていた。

加えて、宮崎自身のプレーにも進化が見えた。サイドに流れて受けたときにキープするだけでなく「熊本戦に出たときに受けて落とすだけでは(味方が)苦しくなるので自分で前を向いて仕掛ける必要性を感じていた」と振り返るとおり、サイドで縦を振り向き、相手陣内の深い位置でスローインやCKを奪うことでチームを助けられていた。2ゴールも素晴らしいが、細かいところのプレーでも存在感は十分示せていた。

もちろん「ボールを後ろで動かすというよりは、ボールを入れてくる」(時崎監督)秋田が相手だったからこそ、19試合ぶりにスタメンを任された経緯はあろう。熊本や新潟のような繋ぐ相手ならば、プレスのスイッチ役としての仕事はまだ不十分かもしれないが、宮崎のプレー精度が日に日に上がっているのは間違いない。

 

この試合を完勝に導けた最大のポイントは、相手の特徴であるロングボールを発端とするセカンドボール奪取からの勢いのある攻撃を封殺できたことにある。

(残り 4021文字/全文: 5154文字)

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