「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

理想と現実の見事な両取り。8年ぶり開幕戦勝利に見えたもの。【J2開幕節 ブラウブリッツ秋田戦 レビュー】(22.2.20)

2022明治安田生命J2リーグ開幕節

2022年2月19日13時キックオフ カンセキスタジアムとちぎ

入場者数 2,956人

栃木SC 1-0 ブラウブリッツ秋田

(前半0-0、後半1-0)

得点者:58分 西谷優希(栃木)

天候 曇り
気温 10.8℃
湿度 44
ピッチ 良

<スターティングメンバー>

GK 1 川田 修平
DF 3 黒﨑 隼人
DF 35 鈴木 海音
DF 16 カルロス グティエレス
DF 18 大森 渚生
MF 38 小堀 空
MF 4 佐藤 祥
MF 7 西谷 優希
MF 30 福森 健太
FW 9 瀬沼 優司
FW 21 トカチ
控えメンバー
GK 41 藤田 和輝
DF 22 小野寺 健也
MF 10 森 俊貴
MF 14 谷内田 哲平
MF 23 植田 啓太
FW 19 大島 康樹
FW 29 矢野 貴章

70分 福森→森
70分 黒﨑→大島
84分 トカチ→矢野
90+1分 西谷→上田
90+1分 瀬沼→谷内田 

 

▼さっそく昨季との違いがお目見え

メンバー表を見て思わず、おぉ本当にこれでいくんだな、とひとりごちた。

大森、グティエレス、鈴木の3CB、福森、黒﨑の両ウィングバック、そして左シャドーのトカチは宮崎キャンプに行く前から不動のメンバーだった。

ボランチ、CFと右シャドー、GKはし烈なレギュラー争いだったと思われるが、ご覧の開幕メンバーとなった。

ただ、今後も流動的だろう。コンディション含めて現時点で最高値が出せるだろうメンバー構成だったように思える。

試合前にはカンセキスタジアムのピッチに栃木SCの公式試合では初めて? スプリンクラーがお目見えし、鮮やかに散水していた。実に綺麗である。今年は繋ぐよ、の意志である。

 

序盤は予想されたとおり、秋田が早めにロングボールを入れてきたが、栃木は最終ラインのグティエレスを中心にしっかり弾くところと、収めて繋ぐところを冷静にジャッジし実行できていた。

14分、栃木は獲得したCKに変化を付けると大森のクロスにファーサイドで瀬沼が頭で合わせたがわずか左へ。

秋田もすぐさまやり返す。屈強な2トップの青木と武がサイドで強引に起点を作ると、流れから、そしてスローインからポスト直撃となるシーンを二度作られた。あるいは、ラフなボールを入れて栃木のクリアミスを拾ってゴールに突進する、といったシーンもいくつかあった。すべて秋田の狙いどおりだろう。秋田のチャンスの一つでも入っていれば栃木は厳しい展開になっていただろうが、ボールはゴールラインを割らなかった。

 

それにしても、グティエレスも、鈴木も、大森(+福森)も、秋田がラフに入れてくるロングボールを処理してマイボールにするのがうまかった。ここに安定感がある選手を優先して起用しているからそうなるのだが、安定感があるだけでこうもサッカーが違ってくる。

昨季のスタイルから前進するためのポイントとして強化が進められていたが、開幕戦からさっそく明らかな違いが見えていた。

 

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