「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

今一度、良い守備から良い攻撃を。【J2第27節 愛媛FC戦 プレビュー&コラム】(21.8.28)    

前節はダービー群馬戦に痛恨の敗戦。攻撃も停滞し、得点を奪えなかった。序盤の失点癖が修正できない厳しい状態だが、今一度強固な守備を取り戻し、愛媛の攻撃に応戦したい。第27節愛媛対栃木はニンジニアスタジアムで29日19時にキックオフを迎える。

 

PICK UP サイドバック勢はきっちりやれている

 

▼原点に立ち返れ

選手の組み合わせがどうとか、点を取らないと勝てないとか、あっちこっち話がいっているような気がするので改めたい。

今、栃木がやらないといけないことはただ一つだ。

 

良い守備から良い攻撃に繋げること。

 

良い守備とは何か。

全体がコンパクトになって、一つのボールに全員が連動しながら向かっていく守備だ。

ボールや相手の状況を見ながら、全員が声を掛け合い、全員が良い距離感で繋がって、全員が走って、全員が球際の攻防で全力で戦うことだ。

栃木のベースはこれだ。他のチーム以上にこれがないと他のチームと同等には戦えない。というより、他のチーム以上にこれができる選手たちを集めている。

今季の前期戦ではこれを体現してきたから良い守備があった。下位チームと比較しても現時点で得失点差が有利なのは比較的失点数が少ないからだ。

それでも攻撃のクオリティがなかなか上がらなかったので、良い守備というベースのうえに良い攻撃を加えたいとして夏の補強を行った。

良い守備のベースのうえにプラスαをして得点力を上げていきましょう、という話だったはずだ。

 

だが、得点力が一足飛びに上がるわけではない。ましてや、一足飛びに上げようとして、良い守備のベースが崩れるようなことがあってはいけない。

誰が出場しようとも良い守備のベースはしっかりと守りながら、プラスαをする策をあれこれ練っていかないといけない。粘り強く良い守備をしながら、我慢強く攻撃力がアップしていく道を毎試合探っていかないといけない。

 

今はその肝心要の守備のベースが崩れてしまっている。

試合の序盤に失点しまう試合が続いているが、何もDFラインだけの責任ではない。全体の責任だ。

全体が一体感をもったコンパクトな守備を取り戻して、一体となったサッカーをしないと始まらない。それは誰が試合に出ようとも変わらない。やらないといけないし、やれないといけない。

今の窮状はそこが肝になっている。絶対に外してはいけないポイントだ。

 

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