「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

栃木の強みは示したが、まだ勝点3に届かない理由がある。【J2第26節 東京ヴェルディ戦 レビュー】(21.8.22)

2021明治安田生命J2リーグ第26節

2021年8月21日18時キックオフ 栃木県グリーンスタジアム

入場者数 1,977人

栃木SC 2-2 東京ヴェルディ

(前半1-2、後半1-0)
得点者:7分 小池純輝(東京V)、10分 浜崎拓磨(東京V)、42分 畑潤基(栃木)、72分 佐藤祥(栃木)

天候 曇り一時雨
気温 25.6℃
湿度 90%
ピッチ 良

<スターティングメンバー>

GK 50 オビ パウエル オビンナ
DF 33 黒﨑 隼人
DF 5 柳 育崇
DF 20 三國 ケネディエブス
MF 49 溝渕 雄志
MF 25 佐藤 祥
MF 14 西谷 優希
MF 10 森 俊貴
FW 32 畑 潤基
FW 29 矢野 貴章
FW 31 豊田 陽平
控えメンバー
GK 1 川田 修平
DF 22 小野寺 健也
MF 16 菊池 大介
MF 41 松本 凪生
MF 44 谷内田 哲平
FW 27 五十嵐 理人
FW 34 有馬 幸太郎

63分 西谷→松本
80分 豊田→谷内田
89分 畑→五十嵐

 

▼予想とは反する相手の出方に2失点

立ち上がり10分で2失点という厳しいゲームだった。

試合開始直後、確認すると東京ヴェルディのシステムが4-2-3-1だった。普段のヴェルディは4-3-3だ。大きな違いは、前者が中盤の底にボランチが2枚、後者が1枚。

ヴェルディが栃木のプレスの圧力を考慮し、後ろに人数を割いてビルドアップをスムーズにすることを優先したということか。ヴェルディは普段、最終ラインは極力2枚回しだが、今節はボランチの加藤が落ちる3枚回しだった。

佐藤が「相手の立ち位置が予想と違っていた」と話しているが、栃木は序盤、ハイプレスから圧力をかけて奪い切るシーンもあるのだが、一方で、マークを掴み切れずに剥がされてしまうシーンも散見しており、特にヴェルディの2枚のボランチのうち梶川のマークが浮いてしまっていた。その梶川がいう。

「前半は[4-2-3-1]でスタートして、できるだけ僕が中間に立ち続けて、(加藤)弘堅のほうが後ろに落ちる形だった。自分の近くに豊田(陽平)選手がいたところで、背後で動き続けてそれを外すことで相手がどこを止めればいいか分からない状態になっていた。あれで空いてくるシーンが多かった」

ヴェルディが本来の4-3-3であれば、相手のアンカー加藤のマークは豊田の担当だったはずだ。だが、実際に試合が始まってみると、4-2-3-1のヴェルディの加藤は最終ラインまで落ちてボールを動かしていた。豊田は自分のマークになるはずの加藤を視界の前に置くことになった。その豊田の後ろを梶川が動いてフリーを作っていた。

 

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