「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

次号フットボール批評issue32はJ2特集、6月7日発売。【お知らせ】(21.6.1)

フットボール批評issue32 禁断の「脱J2魔境マニュアル」

 

▼フットボール批評的、J2濃厚特集

こんにちは、鈴木です。今週は明日、明後日の練習取材を予定しています。

 

さて、僕が長年ライター・編集として携わっているフットボール批評の次号(6月7日発売)はJ2特集!

僕が進言したわけではないです。まさしく”魔境”に吸い込まれるようにJ2特集を組むことになりました。間違いなくレア本でしょう。

下記の目次のとおり、骨太のラインナップになっています。栃木単体の企画はございませんが(ねじ込めず…)、栃木を第三者が評価する記事もあります。ある栃木の選手がべた褒めされているそうです(まだ現物確認していません)。

 

びっくりしたのは高木琢也さんです。僕自身、岩政大樹さんの対談連載も長年担当しているのですが、今回のゲストにまだフリーだった高木琢也さんを選ばせてもらいました。テーマは「J2の勝ち方」。長崎時代のチームマネジメント術を中心に対談に花が咲きましたが、かつてアジアの大砲と呼ばれた高木さんは実にきめ細やかにマネジメントをしてチームを一つに結び付けていたのでした。チームに流れる空気感を読み取ったときの行動力、決断力が半端ない、お見事という感じでした。

つい先日まで今号の原稿の校正のやりとりをしていたのですが、やはり文字で伝わるニュアンスにも細心の注意を注がれる方でしたので、こちらとしても恐縮してばかりでしたが、すると今日! 相模原の監督に就任するとのリリースが! もちろん知りませんでした。

近々にどこかの監督になるとは思っていましたが、そうですか、相模原ですか。昇格争いも残留争いもチームを一つにすることが大きな仕事に違いありませんから、残留争いのマネジメントも心得ているのではないでしょうか。守備は作れる方だし、フアンマクラスの選手を前線に連れてくることができれば大きく前進するのでは。栃木としては厄介なことになったな、という感想です。

他方、元栃木SC監督の松田浩さんの長崎監督就任がもう少し早い時期であれば今号に収録できたはずですが、今回は間に合わずに断念しています。

 

あとは、残留請負人と呼ばれた元讃岐監督の北野誠さん、金沢時代に栃木とのJ2・J3入れ替え戦を経験している現金沢アンバサダーの辻尾真二さんに「J2残留の処方箋」というテーマを当てています。ライター海江田哲朗さんにあれこれ深掘りしてもらっています。

あの栃木とのJ2・J3入れ替え戦の舞台裏であんなエピソードがあったとは……。

その他、僕の編集担当企画として「ポジショナルフットボール実践論エピソードII~理想と現実~
レノファ山口FC・渡邉晋監督インタビュー(ライター清水英斗氏)」、「39番目と40番目のクラブから見た「完成したJ2」の10シーズン FC町田ゼルビアと松本山雅FCの社長と振り返る時代の変遷 (ライター宇都宮徹壱氏)」、「名スカウトが明かすJ2アマチュア選手スカウティング術 大化けする選手を掘り出すスカウト森淳の現場のリアル (ライター加部究氏)」といった企画を担当。どれもこれも濃厚です。

J2濃厚特集、買って損はさせません。ぜひとも。以下、ラインナップです。

 

 

我が国が誇る2部リーグ・J2は、「魔境」の2文字で片付けられて久しい。この「魔境」には2つの意味が込められていると考える。一つは「抜け出したいけど、抜け出せない」、もう一つは「抜け出したいけど、抜け出したくない気持ちも、ほんのちょっぴりある」。クラブの苦痛とサポーターの得体のしれない快楽が渾然一体となっているあやふやさこそ、J2を「魔境」の2文字で濁さざるをえない根源ではないだろうか。
1999年に創設されたJ2は今年で22年目を迎える。そろそろ、メスを入れることさえ許さなかった「魔境」を脱するためのマニュアル作りに着工してもよさそうな頃合いだろう。ポジショナルプレーとストーミングのどちらがJ2で有効か、そもそもJ2の勝ち方、J2の残留におけるメソッドはできないものなのか。このように考えている時点で、すでに我々も「魔境」に入り込んでいるのかもしれないが……。

●蹴人のジレンマ 龍岡歩 ※新連載

【特集I】禁断の「脱J2魔境マニュアル」
●アルビレックス新潟躍進の必然
アルベルト式ポジショナルプレー 小澤一郎
●「知略勝負」の沼を脱するクラブはどこか
リカルド・ロドリゲスがJ2に産み落とした戦術的対立構造の最前線 龍岡歩
●秋田から吹く熱風
「ノーザンストーミングフットボール」の正体 木崎伸也
●ポジショナルフットボール実践論エピソードII~理想と現実~
レノファ山口FC・渡邉晋監督インタビュー 清水英斗
●J2進化論
小林伸二が掲げる「全部攻撃」という昇格への道筋 柴村直弥
●J2の勝ち方
高木琢也×岩政大樹 昇格を掴み取る高木流チームマネジメント術 清水英斗
●バーベキューはNGなのか? J2残留の処方箋
北野誠(元讃岐監督)、辻尾真二(元金沢選手)が語る、土壇場で生き残るチーム 海江田哲朗
【特集II】J2スカウティングレポート
●フットボールの主旋律~カオスに抗うアナリスト~
新潟の木を見て森を見ず 庄司悟
●「J2ライジングスター」スカウティングレポート
シュトゥットガルト元スカウト・河岸貴のお眼鏡に適った「真のベストイレブン」 石沢鉄平
●枝D J2クラブ守備分析
サッカー界に蔓延る最終ラインの呪縛 内田淳二
●大宮アルディージャに根付くオランダのエッセンス
ピム・ファーベクが遺した“パス3原則”とは 倉本和昌
●名スカウトが明かすJ2アマチュア選手スカウティング術
大化けする選手を掘り出すスカウト森淳の現場のリアル 加部究
●「J2とは何か? 」を考える
岩尾憲(徳島ヴォルティス)×鈴木惇(藤枝MYFC)×井筒陸也(Criacao Shinjuku) 井筒陸也
●39番目と40番目のクラブから見た「完成したJ2」の10シーズン
FC町田ゼルビアと松本山雅FCの社長と振り返る時代の変遷 宇都宮徹壱

【永久保存版】J2全22クラブ補強クロニクル

●壁を超えるフットボーラー
短期連載I ピッチへの生還 田邊雅之

【連載】
●デザインドフットボール 岩政大樹
●汚点 田崎健太
●世界サッカー狂図鑑 金井真紀
●スポーツ文化異論 武田砂鉄
●青年監督の本棚 河内一馬
●書架へのロングパス 陣野俊史
●新刊ガイド 編集部
●サッカー洋書案内 実川元子
●『サッカー本大賞2021』授賞式レポート 編集部

 

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