「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

昨季7ゴールのFW矢野貴章、栃木スタイル2年目の模索。「新しい選手が多いのだから、もっと自分の色や良さを出していかないといけない」【トピックス】(21.3.5)

▼ターゲット矢野貴章という存在感

前節岡山戦の62分、矢野貴章が出場すると徐々に流れが変わり始めていた。

「0対1だったので点を取らなければいけなかったし、僕が前線に入ったことで明確に自分にボールが集まるようになっていた。何とかチャンスを作りたいと思っていた」

点は生まれなかったが、前線で起点ができないまま進んだ展開で見えた一筋の光だった。

プレシーズンの調整が遅れていた矢野はぶっつけ本番となったが、途中出場でピッチに入ったときの矢野はさすがにあの矢野であった。

矢野自身、開幕戦に不足していたものを明確に理解している。

「昨年からやってきている栃木のサッカーでは前でボールを収めたり五分五分のボールを落としたりする作業が必要になる。そのときにどちらがボールを拾うかの勝負。それがなかなかできなかった」

27名の選手構成のうち過半数を超える14名が新メンバーとなった今季。開幕戦は攻撃のちぐはぐさに連携面の不足が見えていた。

「新しい選手が多いのだから、もっと自分の色や良さを出していかないといけない。監督に言われたことを愚直にやるのも大事だけど、自分の良さをプラスαでもっと出さないと昨年のようなサッカー、昨年を超える強いサッカーを体現することは難しいと思う」

ただし、矢野も開幕戦というエクスキューズはあったと見ている。

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