「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

1か月半ぶりにチーム活動を再開! 感染予防のため2グループに分かれてシャトルランを実施。【練習レポート】(20.5.19)

写真は栃木SC提供

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▼全31選手が集合し、2グループに分かれて

4月上旬以来、1カ月半ぶりとなる光景が戻ってきた。

19日、栃木SCが約1カ月半ぶりにチーム活動を再開。所属する全31選手が河内総合運動公園陸上競技場に集合し、2つグループに分かれながらリーグ戦再開に向けてリスタートを切った。

練習は9時半から第一グループのトレーニングがスタート。年齢順に交互に分けられた2グループが、1グループごとに密を作らないように気を付けつつ汗を流した。再開初日はボールを使わない素走りのシャトルランメニューが中心。メニューは1本600メートル、100メートル毎のタイムは21秒以内というタイム設定が課せられたもので、これを10本(=6000メートル)、雨が降りしきるなかで走り切った。

緊急事態宣言下でもチームはZoomなどを使用しながらミーティングを実施してきたが、その中で選手たちにはサーキットトレーニングなどの動画が共有され、自宅や自宅周辺でできる限りのトレーニングに励むように指示はされていた。ただ、トレーニングを容易にこなせない環境に身を置いていた選手もおり、この日集まった選手たちのコンディションには多少のばらつきがあったようだ。

ただ、田坂和昭監督が「コンディションはそこまで期待していない」というように、また一からコンディションを取り戻していくしかない現状を受け入れている。この日のシャトルランの負荷についても、各自が調整するように配慮しながらのトレーニングとなった。

「今はまだJリーグの再開日程が出ておらず、本来は日程が出てから逆算しながら身体を作っていくのがもっともわかりやすいのですが、ひとまず、今週と来週はコンディションを元に戻すことに重点を置いてやっていこうと思っています。有酸素運動を中心にしながら、接触プレーのないボールを使ったトレーニングを徐々にやっていき、ターゲットとなるリーグの日程が決まった時点で徐々に強度を上げていく予定です」(田坂監督)

当面は選手同士が接触しないように配慮しながら、今できるメニューを慎重に実施していくことになりそうだ。

トレーニングは当面は2グループに分ける形をとり、1グループの練習時間は約1時半ほどに設定する。クラブハウスで2グループが交わらないように留意し、先行するグループが使用した用具やボールはトレーニングが終わるたびに消毒を徹底する。クラブハウスに選手が集まる際には、検温や行動履歴を報告するなど、これまで同様に細やかな感染予防を継続していく。

また、コロナ禍の自粛期間の中で不安を抱えている選手もいるため、そういう選手たちの不安を解消させるべく、チームスタッフやクラブスタッフらと協力しながら「選手たちと会話を重ねながら寄り添っていく」(田坂監督)ことも確認された。

練習後には、菅和範キャプテンがオンラインでの取材に応じ「みんなの顔を見ることができてホッとしました」と仲間たちと久しぶりに再会できたことに安堵した様子。その上で、菅らしく、まずは感謝の言葉を口にした。

「行政の方々にはグラウンドを使用させていただけることに感謝、この間も芝を非常に綺麗にしていただいていたグラウンドキーパーさんに感謝、そして、僕らがピッチに立てているのは感染予防を講じてくれているクラブスタッフやチームスタッフの協力があるからこそ。改めて感謝したいです」

全選手が一堂に会したチームトレーニングは、リーグ戦の再開日程が決まってから、もう少し先になりそうだが、それでも先の見えなかったコロナとの戦いの中で、この日はチームにとって大事なリスタートの一歩になった。

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