「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【無料記事】【レポート】作新学院大学が初優勝し、天皇杯本大会出場権を獲得(初戦は5月26日13時からグリスタで)。NEZASカップ第23回栃木県サッカー選手権大会決勝。

(文・写真 永島一顕)

 

作新大が6連覇狙ったウーヴァを撃破、初優勝を飾る

 

NEZASカップ第23回栃木県サッカー選手権大会第2日はこのほど、県グリーンスタジアムで決勝戦を行い、県第1代表の作新学院大が関東サッカーリーグ(KSL)1部の栃木ウーヴァFC32で退けて初優勝を飾った。この大会を大学生チームが制したのは初めて。

栃木ウーヴァが主導権を握るかと思われた一戦だったが、立ち上がりから試合を優位に進めたのは作新大。そして、「プロ集団」の栃木ウーヴァを相手に、最後まで全く怯むことのない戦いぶりを見せ、大きな勲章を手に入れた。

相手の倍のシュートを放った前半、押し気味にゲームを進めた作新大は37分、右CK後のセットプレー崩れからMF橋本七斗の右クロスをFW井上真冬が見事に頭で合わせて先制点を奪って見せた。

1点リードして迎えた後半、選手を入れ替え仕掛けてきた栃木ウーヴァに押し込まれるスタートとなった作新大だったが、51分、相手のパスをカットして一気に攻め込みMF神山泰一がネットを揺らしてリードを広げる。

4分後にPK1点差とされるも、61分には右CKからDF永見廉が頭でゴールをゲット、再び2点をリードした。72分に2点目を失ったものの、残った約20分でもハードワークが揺らぐことはなく、最後までリードを守り切って見せた。

試合後、歓喜の渦に囲まれた小林成光監督は「失うリスクを考えず皆がチャレンジしてくれた」と選手たち戦いぶりを心底からたたえた。主導権を握られることを想定して臨んだ一戦だったそうだが、ふたを開けてみればプロを相手に見劣りしない試合内容。小林監督は「(延長戦を制した)準決勝で大人のチームを相手に粘り強く戦えたことが良い経験になっていたと思う」と大会を振り返った。

 

作新大・小林成光監督「栃木の代表として恥じない戦いを」

天皇杯1回戦は5月26日13時からグリスタでJFLラインメール青森と

 

県代表として臨む天皇杯に向けては「栃木の代表として恥じない戦いをし、作新大とはどういうチームなのか印象づけられるようなサッカーを見せたい」と意気込みを見せた。

決勝点となるヘディングシュート決めた永見は「(プレーに)気持ちが出せた。格上相手に食らいつき、我慢して耐えられた」と自分たちのプレーに及第点を与える。ただ、失点の場面については「気が緩んだ感じがあったので、気合を入れ直した」と表情を引き締めて反省の弁。「県代表になるのは初めての経験」という天皇杯へは、「栃木の誇りを背負って戦う」と力強く言葉にした。

一方、プロとしての面目丸つぶれで終わった栃木ウーヴァ。この日、堺陽二監督に代わって指揮を執った岸野靖之監督代行は「プロとして言い訳できない。結果を真摯に受け止めたい」の無念さを露わにした。

全勝をキープしてきたKSL1部での戦いからメンバーを大きく入れ替えて臨んだ点については「チームを底上げする意識はあった」。ただ、「練習での内容はとても良かったので本番でも行けると思ったし、自信を持って試合に送り出した」とも言い、天皇杯出場を逃す思わぬ結果に肩を落とすばかり。

戦いぶりに目を向けると「自分たちで判断を難しくしてしまった。もっと周りを見てボールを動かさなくてはいけなかったが、ちょっとしたズレから競り勝てない状況となっていた」と指摘し、「勝たなくてはいけない試合だった」とチームの底上げを実感できなかったことを大きな痛手としてとらえているようにも感じさせた。

優勝した作新大は26日、同スタジアムで行われる天皇杯JFA98回全日本サッカー選手権大会の1回戦で青森県代表のラインメール青森(JFL)と対戦する。13時キックオフ。

 

 

◆試合結果

▼決勝

栃木ウーヴァFC23(前01、後22)作新学院大

〔得点者〕前37分(作)井上真冬、後6分(作)神山泰一、後11分(ウ)竹中公基=PK、後16分(作)永見廉、後27分(ウ)若林学

 

‣栃木ウーヴァFC出場選手

GK21田中 大貴

DF23守田 創

DF29モア 徳彦

DF15鯉沼 晃

DF5 石堂 圭太→81DF26鈴木 隆雅

MF27若杉 好輝→46MF13野崎 陽介

MF4 岡本 洵→66MF25若林 学

MF7 村田 翔

FW28マテウス→46FW8レオジーニョ

MF18宮下 周歩

FW11竹中 公基

 

‣作新学院大出場選手

GK89菊地 大輝

DF48柳原 隆二

DF4 永見 廉

DF37藤原 亮太

DF20慶野 雄大

MF16橋本 七斗→71MF71吉田 悠人

MF6 鳥海 翔→90+3DF47水沼 純也

MF10法師人 将大

MF7 杉山 伶央→84DF29石井 雄大

MF43神山 泰一→79FW21平島 大輔

FW27井上 真冬→90+3FW9吉澤 柊

 

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書いている人は?

●鈴木康浩(すずき・やすひろ)
ライター・編集者。1978年、栃木県宇都宮市出身、法政大学卒業後、作家事務所で下積みしその後フリーに。栃木SCを軸に地方クラブの趨勢とそれにまつわる人々を追う。主な寄稿先に『フットボール批評』など。著書に日本サッカー屈指の守備マイスター松田浩氏との共著『サッカー守備戦術の教科書 超ゾーンディフェンス論』『詳しいことはわかりませんが、サッカーの守り方を教えてください』(いずれもカンゼン)がある。2015年12月に『栃木フットボールマガジン』をスタートし、栃木SCのグラウンドに通う日々を過ごしている。

 

■J論でのインタビュー
「この仕事は小さな仕事を決して疎かにせず、そこに自分のすべてを懸けてできるか。それ以上でもそれ以下でもありません」鈴木康浩【オレたちのライター道】

 

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