【無料記事】【レポート】栃木ウーヴァが栃木トヨタ杯を制す。4年連続で天皇杯栃木県代表に。
決勝でヴェルフェたかはら那須を破る
2016年度栃木トヨタカップ第21回栃木県サッカー選手権大会最終日は21日、県グリーンスタジアムで決勝を行い、栃木ウーヴァFC(JFL)がヴェルフェたかはら那須(関東リーグ1部)を2-1で退けて、4年連続8回目の王座を獲得するとともに、第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会への栃木県代表としての出場を決めた。
7年連続で同じ顔合わせとなった一戦は、開始早々の5分に動いた。ウーヴァのFW宮下周保のシュートをGKが弾いた後、ヴェルフェのゴール前での攻防の中からこぼれたボールを、詰めていたFW若林学が右足でネットを揺らし、ウーヴァが先制点をゲット。その後もウーヴァ優位の展開ながらも、前半はそのまま試合は動かず折り返した。
早く追いつきたいヴェルフェは、後半に入り積極的なプレーを見せる。その姿勢が後半9分に実を結び、この日、1トップのFW神村秀斗がゴール前に果敢に持ち込んだところで倒され、自身でPKを決めて試合をふりだしに戻す。
しかし、格上のウーヴァは、同点とされた6分後に意地を見せる。右サイドからのスローインを起点に、今季のJFLでチーム内最多得点のMF内山俊彦がMF今井裕基からボールを受け、ドリブルからシュートを決めて再び勝ち越しに成功。その後のヴェルフェのサイド攻撃などをしのいで、逃げ切って天皇杯への県代表権を獲得した。
栃木ウーヴァは27日、県グリーンスタジアムでの天皇杯1回戦で山梨県代表の山梨学院大オリオンズと対戦する。キックオフは午後5時。
栃木ウーヴァのコメント
堺陽二監督 ヴェルフェは格上の栃木SC破って勝ち上がって来て勢いがあり、厳しいタフなゲームになることは予想していた。(所属するリーグは)自分たちが上でもチャレンジャーとして試合に入ることを意識していた中、先に点を取れたことはよかったが、決めるべきところで決められなかったため自分たちで試合を苦しいものにした。天皇杯は県代表として全力で臨み、初戦を確実にものにして、2回戦ではJ1チームに真っ向勝負を挑みたい。
先制点を奪った若林学 (ヴェルフェは)気持ちが入っていてやりづらい感があったので、気持ちで負けたらやられると思ってプレーした。先制点は、宮下の頑張りがあったからで、自分はダイレクトで蹴り込んだだけ。天皇杯では県代表として恥ずかしくないプレーをして、リーグ戦にもつなげられるように、チームにとって良いものを得たい。
勝ち越しゴールを決めた内山俊彦 (ゴールを)決めたかったので、とにかくシュートを打とうと思ってプレーしていた。天皇杯では、1試合でも多く戦えるようにチーム一丸となって挑む。
ヴェルフェたかはら那須のコメント
堀田利明監督 もっとガンガンいければ良かったのだが、全体的に動きが重かった。ちょっとビビッてしまったのか、守りでは、相手のワントップに対してセーフティー過ぎた感がある。外から攻め、ギャップを突いていくことなどできた部分もあるが、連動性が少なく、相手にストレスを与えられなかった。注意しなくてはいけない選手に個でやられてしまった印象で、ストライカーがいるかいないかの差が出た。もったいない試合だった。
小林庸尚主将 栃木SC戦よりも消極的になってしまった。力の差が歴然としたものではなかっただけに、試合の入り方がもったいなかった。同点とした後にもっとパワーをかけていければよかったが、メンタリティーの部分で物足りないものがあるのかもしれないと感じている。
栃木ウーヴァFC 2-1(前1-0、後1-1)ヴェルフェたかはら那須
〔得点者〕
5分(栃)若林学(A宮下周保)
54分(ヴ)神村秀斗=PK
60分(栃)内山俊彦
◆ヴェルフェたかはら那須
GK①小林 庸尚
DF⑥秋谷 直紀
DF㉗高野 修栄
DF③上沢 拓也
MF②箕輪 圭祐→72分MF⑤益子 義崇
MF⑧高橋 祐樹
MF⑮小林 俊介→90分FW⑭阿久津 草太
MF⑪関 敏史→62分MF⑦高秀 賢史
MF㉙森本 恭介→86分DF㉔遠藤 雄二
FW⑩小野 優二
FW⑲神村 秀斗
◆栃木ウーヴァFC
GK①安藤 淳也
DF㉚阿部 琢久哉
DF㉝鈴木 翼
DF⑭岡本 洵
DF⑬石堂 圭太
MF⑯今井 裕基
MF⑳松田 悠佑
MF㉖鈴木 健児→85分MF㉔石巻 伸二朗
MF⑩内山 俊彦→77分DF⑯
FW㉕若林 学→87分FW⑰小山 大貴
FW㉘宮下 周保→68分FW㉛畦地 健太
(文・写真 永島一顕)