【無料記事】【トピックス】【イベントレポート】『2025 Jリーグ開幕イベント』 森田晃樹「チームの仕上がりはいいですよ。課題も改善されている」(25.2.10)
■一昨年のJ1昇格プレーオフ決勝の再現
Jリーグは10日、「2025 Jリーグ開幕イベント」を東京都内で開催した。
東京ヴェルディからはキャプテンの森田晃樹が出席。開幕戦の見どころを語るトークセッションでは「見てほしいのは、逆を取るプレー。シュートにも積極的にチャレンジしていきたい。去年は1点だけだったので、よりボックスに入ってゴールを狙っていきます」と話した。
16日、国立競技場で行われる東京Vの開幕戦は、因縁浅からぬ清水エスパルスが相手だ。2023年12月2日、J1昇格プレーオフ決勝。清水が63分にチアゴ・サンタナのPKでリードを奪い、90+6分、染野唯月が倒されて得たPKを自ら決めて同点に追いつく。結果、レギュラーシーズン上位のアドバンテージを持つ東京Vが最後の切符をつかみ取った。
森田は言う。
「あの試合で憶えているのは……やはり(清水にPKを与えた)自分のハンド。開幕に向けて、チームの仕上がりはいいですよ。ヘンな緩みがなく、沖縄キャンプのトレーニングマッチで見られた早い時間の失点、入りの20分の不安定さは改善できています」
昨季、東京Vは6位と躍進を遂げたことで、周りからの見られ方や警戒の度合いは確実に変わってくる。
「相手から対策されて難しい面も出てくるでしょうけど、今年もJ1でやれるうれしさは特別で開幕が楽しみです。僕たちの場合、基本的にやることはこれまでと同じ。より強度を高め、レベルアップしていくことに集中しています。新しい選手が加わり、若手も伸びてきていますから競争はさらに激しくなっていますね」
一方、清水の北川航也は雪辱を果たす気満々である。一昨年の東京V戦、北川は83分に乾貴士と交代してピッチに入り、J1昇格の門が閉ざされる瞬間をその目で見た。
「1‐0で勝っている状況で守備的なフォーメーションに変わっていたので、時間をうまく使うことを意識していたと思います。自分の仕事としてはできるだけ相手陣で試合を進め、自陣に入れさせないことを第一に考えていましたね。あのときのことを思い出すと、落胆する選手やサポーターの顔が浮かんで、いまでも悔しさが湧き上がります。
プレーオフ決勝の結果より、自動昇格を逃すシーズンにしてしまったことを悔やむ気持ちのほうが大きかったです。最終節で昇格を決めていれば、あと勝点1取れていれば、自分がもう1点決めていれば、と何度も考えました」
東京Vの歴史を変えた立役者のひとりである中原輝が、今回はオレンジのシャツを着ているのが注目の一戦にひと味加える。
「彼の左足はエスパルスの武器。キックの巧さがあり、パスもドリブルもできる。セットプレーの場面では、これまでのチームになかった左利きのキッカーとして助けになっています。今回、ヴェルディが相手ということで、気持ちのところはどうなんですかね……。多少のやりにくさは感じるかもしれませんが、エスパルスのためにきっとやってくれると思います!」
2025シーズンのJ1開幕節、トリを飾る国立決戦は見逃せないゲームになる。