「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【この人を見よ!】vol.55 いまだに原石 ~FW20 木村勇大~(24.8.5)

この目覚ましい活躍ぶりをどれほどの人が予見できただろう。プロ2年目、木村勇大は京都サンガF.C.から期限付き移籍で東京ヴェルディに加入。ここまで23試合9得点をマークしている。
前線で身体を張ってボールを収め、相手を引きずるように前を向き突破を図る。スピードとパワーを兼ね備え、卓越した推進力を発揮するストライカーだ。今季、ブレイクスルーの取っ掛かりを得たのはたしかだが、ポテンシャルはまだ底が見えない。原石の部分を多く残していることに空恐ろしさすら覚える。

■歯車が音を立てて回り始める

「四谷小のチーム(YNキッカーズ)は府中市の大会で1位になるぐらいでそんなに強くなかったです。ヴェルディのセレクションは知らない間に受けることになっていたんですよ。フォワードで入ったつもりがサイドバックをやらされ、全然守備をせずに攻撃ばかりしていたら、1列上がってサイドハーフに。点を取り続け、フォワードに戻れました。その後、親の都合で神戸にいくことになって。引っ越しはいやでしたね。さびしかった。ヴィッセルのアカデミーに入ることになります」

ジュニア時代をさらっと振り返った木村勇大。ピッチでは重厚感に満ちたプレーを見せるが、しゃべりのトーンは軽い。東京ヴェルディジュニアの同期に森田晃樹と綱島悠斗がいる。

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