「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【インタビュー】A Secret on the Pitch ピッチは知っている 〈10〉『キャプテン、かく語りき』森田晃樹(24.3.26)

A Secret on the Pitch ピッチは知っている 〈10〉
『キャプテン、かく語りき』森田晃樹

 

2023シーズン、東京ヴェルディの歴史に森田晃樹の名は深く刻まれた。替えの利かない中心選手として、背中でチームを引っ張る若きキャプテンとして。16年ぶりのJ1昇格は、7番の存在抜きには語れない偉業だった。
そして今季、森田は新たな舞台での挑戦を存分に楽しんでいる。楽しんでこそ持ち味が発揮される選手だ。シーズン序盤の戦いとこれからを語ってもらった。 [インタビュー収録:3月12日]

 

■J1とJ2の違いを経験していく

――J1の戦いが始まり、まずはシーズン序盤の戦いからどんなことを感じているのか、率直なところを聞かせてもらいたい。相手のレベルやJ1とJ2の違いであるとか、おおよそ思っていたとおりなのか。
「まあ、想定どおりですね。一人ひとりのトラップやパス、動き出しの質はレベルがひとつ上がったなと感じました」

――ここまで横浜F・マリノス(1‐2●)、浦和レッズ(1‐1△)、セレッソ大阪(1‐2●)とタイプの異なる3チームと対戦。開幕2戦は勝利にあと一歩まで迫りながら終了間際の失点で勝点3を手放すことに。勝つということに関しては?
「そこは想像以上に難しい」

――VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)への対応も影響している?
「そうですね。特にPKの判定では。J1ではVARがあることによって、主審の方が笛を吹きやすいのはあると思います。VARがジャッジの正確性を補ってくれるので。一方、J2ではレフェリーも慎重になるところがあるでしょうし、やはり際どいシーンの判定基準は少し違うなと」

――C大阪戦、染野唯月選手と木村勇大選手が同時に裏に抜け、ゴールにつながった場面がありました。オフサイドディレイのないJ2であれば、即座に副審の旗が上がって得点に至らなかったかもしれない。
「J2の頃はパスを出してもオフサイドかなと蹴らない場面が多かったんですが、わりとギリギリ残っていることがある。ああいうふうに積極的に狙っていっていいなと思いました」

――あとは慣れの問題。
「そうなりますね。J1でシーズンを通して戦ってきた選手はそのあたりに慣れていて、僕たちは適応している過程。プレーを止めてしまったり、足を出してはいけない場面で出してしまうといったところに表れていると感じます。ディフェンスの選手はなおさら難しいと思いますよ。頭では気をつけていても、相手を止めなければいけない意識が強く働くので」

――毎試合、強い相手と戦う充実感は?
「それはもう楽しいです。マッチアップするのはいい選手ばかりで、チームとしてのレベルも高い。正直、J2のゲームでは何となくうまくいって勝てた試合がけっこうあったんですけれど、J1ではそうはいかない。90分を通し、チームとしてしっかりサッカーができないと厳しい。ひとつの勝点すらもらえないというのを感じています」

――1試合の疲労感のようなものは違いますか? 浦和戦の73分、伊藤敦樹選手に追いすがってボールをもぎ取ったディフェンスはすばらしかったです。あのプレーを最後に交代となりましたが、力を出し切ったということ?
「あの日はそうでした。マリノス戦のあと、練習をセーブすることなく(負荷の)落とし日がないまま試合を迎え、疲労が抜け切らずに入った感じでしたね。開幕から相手にボールを持たれる時間が長く、2枚のインサイドハーフを置くチームに対して自分たちはボランチが付いていくやり方。見ている範囲が縦も横も広く、その分ちょっと疲れはあります」

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