「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-16[A] 栃木SC戦『付け焼刃でも勝つ』(23.5.18)

2023年5月17日(水)
J2第16節 栃木SC vs 東京ヴェルディ
19:00キックオフ カンセキスタジアムとちぎ
[入場者数]3,389人 [天候]晴、無風、気温26.6℃、湿度52%

栃木 0‐2 東京V
前半:0‐0
後半:0‐2
[得点]
0‐1 稲見哲行(64分)
0‐2 阪野豊史(86分)A北島祐二1
※A=アシスト、及び今季の通算数。東京Vのみカウント。

●東京Vスターティングメンバー
GK1   マテウス
DF6   宮原和也
DF16 山越康平
DF23 綱島悠斗
DF26 加藤蓮(88分 西谷)
MF24 奈良輪雄太(70分 阪野)
MF27 山田剛綺(70分 深澤)
MF17 加藤弘堅(38分 稲見)
MF7   森田晃樹
MF20 北島祐二
FW30 佐川洸介(46分* 河村)
(ベンチメンバー:GK41飯田雅浩。DF2深澤大輝。MF19小池純輝、25稲見哲行、34西谷亮。FW11阪野豊史、29河村慶人)

監督 城福浩

試合データなど(東京ヴェルデ オフィシャルサイト)

■まさかの奇策に打って出る

カンセキスタジアムとちぎの記者席――。

僕と『エル・ゴラッソ』東京ヴェルディ担当の田中直希は、発表されたメンバーリストを見ながら、選手の並びはどうなるんだろうと話し合っていた。

田中が3バックの可能性を口にする。「そりゃあ宮原和也はやれるけれども……」と僕は言い、「そう、宮原ならやれるんです!」食い気味の田中。試合前のウォーミングアップの際、いつもの右サイドではなく、やや後方にいたのが引っかかっているようだ。

なにせ、前節のFC町田ゼルビア戦(0‐1●)から中3日である。内1日はリカバリーに充て、準備期間はごくわずかしかない。3バックはこれまでゲームの終盤に限定的に用いただけだ。城福浩監督が時折、大胆な采配を見せることは知っているが、ここでそんな奇策を打つだろうかと僕は懐疑的だった。

試合が始まった。双眼鏡を覗き、選手の配置を確認する。最終ラインが3枚の[3-4-3]である。栃木SCにミラーゲームを仕掛けにいった。冴えてるなあ、田中。

僕らはのんきなものだが、近くにいた栃木のスカウティング部隊は緊急事態である。どこで誰を捕まえられず、どんな不具合が起こっているのか。インカムを通じ、切迫した声でベンチに伝えていた。

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