「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【直前インフォメーション】J2-3[H] ヴァンフォーレ甲府戦のポイント(23.3.5)

今日のヴァンフォーレ甲府戦、城福浩監督はいかなる決断を下すのか。

今日のヴァンフォーレ甲府戦、城福浩監督はいかなる決断を下すのか。

J2第3節、10位の東京ヴェルディ(勝点3/1勝0分1敗 得失点0)は、16位のヴァンフォーレ甲府(勝点1/0勝1分1敗 得失点-1)と14時から味の素スタジアムで対戦する。前節、久しぶりの敗戦を糧に、チームがどんな変化を見せるのか注目したい。

■18人を決定するまでの流れ

素人カメラマンには仕事のしづらいチームになったなあ。練習を撮影していて、つくづくそう思う。

以前は後ろでじっくりボールを回し、つくり直しのリサイクルパスを多用していたため、キックの瞬間にフォーカスするのが容易だった。ある程度はボールを動かすルートを予測でき、先回りして待ち構えるのが可能だったのもある。

いまでは、どうだ。

前を選択する意識が飛躍的に高まり、攻撃のやり直しが著しく減少した。各々のタッチ数が少なく、特にゴール前ではダイレクトプレーが基本のため、カメラの横振りが間に合わない。知り合いのカメラマンが「一番撮りづらいのは小野伸二(北海道コンサドーレ札幌)。大半がワンタッチでプレーし、判断が早く、ボールを持つ時間が極端に短い」と言っていた気持ちが少しだけわかった。

2日、ゲーム形式のセッション。城福浩監督の「なんで2トップがふたりとも歩いているんだ!? サポートにいけ。ゲームだぞ!」の声が空気をピリッとさせる。

プロ監督は集団を統べるマネージャーであり、戦略家であり、さらに演出家の顔も持つ。

ピッチでは山越康平の奮闘が目を引いた。佐川洸介に深いタックルをかまし、タッチライン際で激しく競り合ったマリオ・エンゲルスはいら立ちを露わにした。山越はそれがどうしたと涼しい顔をしている。

がんばっているから、プレーに気持ちが入っているから、最近惜しくも試合に出られていないから――。そんな理由でメンバーを決められたら、監督の仕事はどれほど気苦労が減るだろうと思う。

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