「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【無料記事】【トピックス】『2022 JPFAトライアウト』 柴崎貴広「やり尽くして、燃え尽きたい」(22.11.29)

柴崎貴広(SC相模原)は参加選手のなかで最年長の40歳。プロ23年目のピッチを目指す。

柴崎貴広(SC相模原)は参加選手のなかで最年長の40歳。プロ23年目のピッチを目指す。

東京ヴェルディユース96年組の小田島怜(いわきFC)も、このままでは終われないと踏ん張りを見せる。

東京ヴェルディユース96年組の小田島怜(いわきFC)も、このままでは終われないと踏ん張りを見せた。ファイト!

来季からカマタマーレ讃岐を率いることになった米山篤志監督が、選手たちの動きに目を光らせる。

来季からカマタマーレ讃岐を率いることになった米山篤志監督(写真右)が、選手たちの動きに目を光らせる。

■現役続行に懸ける再起の場

日本プロサッカー選手会の主催する2022 JPFAトライアウトが28日から2日間、栃木県のカンセキスタジアムとちぎで実施された。

トライアウトは今季で所属クラブを契約満了となった選手たちを対象とし、1日目に64名、2日目に38名の計102名が参加。7対7のミニゲーム、25分×3本のゲーム形式を行い、各クラブの監督・コーチや強化担当にアピールをする。

今回、東京ヴェルディからの参加者はなし。2021シーズンまで東京Vに所属した柴崎貴広(SC相模原)は2年連続3回目のエントリーとなった。集まった選手のなかで最年長の40歳は、プロ23年目のシーズンに向けて意欲をたぎらせていた。

「身体はまだまだ動くのでね。今年も時節柄の体調不良を除けば、一度も練習を休まなかった。先輩方に聞いても、『辞めるのは簡単。だけど、辞めたらもうピッチには戻れない』と。自分はやれると思えるうちは現役を続けたいです。やり尽くして、燃え尽きたい」(柴崎)

小学4年生の長男は父の現役続行を熱望。「相変わらず、引退を許してくれないんですよ。できればDAZNの映るチームでプレーしてほしいという要望を預かっています」と柴崎は苦笑する。家を出る際は「“アウトレット”がんばってきてね」と見送られ、ちょうどいい具合に緊張がほぐれたそうだ。

センターバックとサイドバックで出場した小田島怜(いわきFC)は、三竿健斗(鹿島アントラーズ)、中野雅臣(いわてグルージャ盛岡)、安在達弥(アスルクラロ沼津)、横山暁之(藤枝MYFC)などと同期の東京Vユース96年組である。メンバーリストのアピールポイント欄には〈パスの精度。よみを活かしたディフェンス。ポゼッション〉とあった。

小田島は東京Vユースから桐蔭横浜大に進み、2019シーズンからSC相模原に加入。2020年8月、当時JFLのいわきに完全移籍し、2年半を過ごした。

「今季、チームはJ2昇格を達成できたんですが、自分はクラブを離れることになってしまい、悔しい気持ちです。高いレベルでプレーするために、もっとやらなければ、やってやろうと強く思っています」

シーズン序盤はけがで出遅れたが、現在、コンディションはまったく問題ないという。小田島は言った。

「ヴェルディの試合は全部観ていますよ。やっているサッカーが好きだし、とにかくあの雰囲気が大好きで、いつまでも自分の心のなかにある。成長して、またヴェルディでプレーできるようにがんばります」

また、スタンドには来季からカマタマーレ讃岐で指揮を執ることになった米山篤志監督(1998年から2005年までヴェルディ川崎/東京Vに在籍)の姿があった。

2012年から14年まで東京23フットボールクラブで監督を務めているが、Jクラブを率いるのは初。川崎フロンターレやFC町田ゼルビアでコーチの経験を積み、いよいよ手腕を発揮といったところか。

「ヴェルディの人たちにも応援してもらえたらうれしいですね。いいサッカーをお見せできるように取り組んでいきます」(米山監督)

2023シーズンに向けて、それぞれによい出会いがあるのを祈る。

 

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