「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-42[H] ファジアーノ岡山戦『勝ってなお打ちのめされる』(22.10.24)

2022年10月23日(日)
J2第42節 東京ヴェルディ vs ファジアーノ岡山
14:03キックオフ 味の素スタジアム
[入場者数]9,239人 [天候]晴、無風、気温24.0℃、湿度20%

東京V 2‐0 岡山
前半:1‐0
後半:1‐0
[得点]
1‐0 河村慶人(34分)A加藤蓮2
2‐0 佐藤凌我(63分)
※A=アシスト、及び今季の通算数。東京Vのみカウント。

●東京Vスターティングメンバー
GK1   マテウス
DF24 奈良輪雄太
DF3   ンドカ・ボニフェイス
DF23 谷口栄斗
DF26 加藤蓮(73分 平)
MF29 河村慶人(84分 V・バイロン)
MF15 馬場晴也(73分 加藤弘)
MF7   森田晃樹
MF4   梶川諒太(60分 深澤)
FW27 佐藤凌我(84分 阪野)
FW30 染野唯月
(ベンチメンバー:GK21長沢祐弥。DF2深澤大輝、5平智広。MF17加藤弘堅、18バスケス・バイロン、25稲見哲行。FW13阪野豊史)

監督 城福浩

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■佐藤凌我、昨季に並ぶ今季13点目

東京ヴェルディの先制点は、今季後半のトレーニングで何度も見てきた形だった。

34分、加藤蓮の入れたクロスにファーサイドの河村慶人が頭で合わせ、ゴールネットを揺らす。

「中に(佐藤)凌我くんとソメくん(染野唯月)もいたので、誰かは頭で叩いてくれるだろうと」(加藤蓮)

「サイドの選手がボールを持ったら逆サイドの選手が中に入っていく。それは監督から常に言われていたこと。蓮がボールを持った瞬間、自分の動き出すタイミングさえ合わせられれば必ずいいボールがくると確信しました。チームの共通認識が実ったゴールです」(河村)

攻撃の起点となったのはンドカ・ボニフェイスだ。自陣深くからボールを持ち上がり、相手ふたりの間を割って、中盤の底の本山遥も食いつかせたのがファインプレー。体勢を崩しながら、ぎりぎりで染野にパスを通した。

「相手のフォワードに寄せられ、リスクを冒してもう一個ボール運んだ結果、パスコースが出てきた。最初は意図的に運び、3タッチ目あたりは狙った形ではなかったですけどね。ああいった運ぶ姿勢がゴールにつながったのかなと思います」(ンドカ)

ゲーム序盤こそファジアーノ岡山のプレッシングと当たりの強さに押され、前でボールが収まらずに苦労したが、いまの東京Vは多少の不具合ではおたおたしない。次第にペースを握って押し込み、コーナーキックのチャンスを重ね、順当な報酬とばかりに先制点を懐に入れた。

2022シーズン、J2最終節――。ゴールの喜びに苦いものが混ざる。終わるんだなという実感が胸に迫った。

(残り 2081文字/全文: 3160文字)

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