「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-14[H] ベガルタ仙台戦『そこに流れた日々を思う』(22.5.5)

2022年5月4日(水・祝)
J2第14節 東京ヴェルディ vs ベガルタ仙台
14:03キックオフ 味の素スタジアム
[入場者数]12,521人 [天候]晴、弱風、気温24.1℃、湿度36%

東京V 3‐1 仙台
前半:1‐1
後半:2‐0
[得点]
1‐0 森田晃樹(3分)A杉本竜士4
1‐1 名倉巧(23分)
2‐1 佐藤凌我(62分)A新井瑞希1
3‐1 バスケス・バイロン(85分)A新井瑞希2
※A=アシスト、及び今季の通算数。東京Vのみカウント。

●東京Vスターティングメンバー
GK31 高木和徹
DF2   深澤大輝
DF15 馬場晴也
DF23 谷口栄斗
MF7   森田晃樹
MF17 加藤弘堅(80分 ンドカ)
MF4   梶川諒太(76分 阿野)
MF26 加藤蓮
FW10 新井瑞希(86分 橋本)
FW27 佐藤凌我(86分 河村)
FW9   杉本竜士(46分* V・バイロン)
(ベンチメンバー:GK41佐藤久弥。DF3ンドカ・ボニフェイス。MF14石浦大雅、18バスケス・バイロン、20阿野真拓、33橋本陸斗。FW29河村慶人)

監督 堀孝史

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■森田晃樹のヘディングシュートで先制

宙を舞って飛び込んできたのは、なんと森田晃樹だった。

3分、加藤蓮が縦パスを入れ、梶川諒太がワンタッチで左サイドの裏にボールを落とす。杉本竜士は得意のフェイントで相手をはがし、左足でセンタリング。佐藤凌我の背後、頭で合わせる7番がちらっと目に入ったが、見間違いだろうと決めつけた。

「竜士くんはふわっとしたクロスを上げてくれるので、凌我くんがニアにいき、その後ろに入る意識は持っていました。ヘディングでのゴールは(アカデミー時代に遡っても)ちょっと記憶にないですね。たぶん小学生以来。自主練でヘディングの練習をしていたので、決められてよかったです」(森田)

そもそも、ゴール前の間隙を突く、空中戦の発想を持ったこと自体が驚きである。大変貴重なものを拝ませてもらった。

ベガルタ仙台戦、僕の着目点は別にあった。3月26日のJ2第6節、モンテディオ山形戦(3‐3△)以来の先発出場となった加藤弘堅だ。

キックオフから東京ヴェルディが先制点を決めるまでに、加藤弘がボールに触る機会は4回あった。ワンタッチ、ツータッチで軽快にボールをさばき、一度も後ろに下げていない。すべてチームを前に進め、ゴールに向かわせるパスを選択した。

開始すぐ、左から右へサイドを変えるミドルパス。次に、ボックス内の森田の足もとに縦パスを打ち込む。いずれもピッチをすべらせる速いパスだ。

加藤弘の右足が攻撃のテンポをつくり、チームの前傾姿勢を導き出した。僕にはそう見える。

試合から遠ざかり、こうして戻ってくるまでの日々。そこに流れた時間と汗を思った。

(残り 2184文字/全文: 3315文字)

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