「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【トピックス】検証ルポ『2021シーズン 緑の轍』第二章 新戦力の台頭(21.12.22)

ンドカ・ボニフェイスが最終ラインの柱になった。

ンドカ・ボニフェイスが最終ラインの柱になった。

第二章 新戦力の台頭

■初夏、4年ぶりの5連勝を達成

まるで一瞬の光がピッチを走ったようだった。

加藤弘堅がディフェンスの間を通したスルーパス。相手の背後を取った小池純輝にピタリと合い、中央へのラストパスを山下諒也がゴールに蹴り込む。

身体を伸び上がらせたまま固まっていた僕は、ぶわっと息を吐き出す。自分はいま、途轍もなく美しいものを見た。しびれが背筋を這い上がってきた。リプレーを確認すると、途中、福村貴幸が意図的にスルーしたのも、相手の注意を引く点で効いていた。

6月26日、J2第20節の栃木SC戦。1点ビハインドで迎えた58分、東京ヴェルディはこのゴールで同点に追いつき、さらに63分、山口竜弥の低弾道クロスがオウンゴールを誘い、ゲームをひっくり返した。

アディショナルタイム3分を経て、終了のホイッスルが鳴る。それは東京Vに5連勝を告げる笛だった。じつに4年ぶりの快挙である。

ここに至るまでは、新戦力の台頭が原動力となった。

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