「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-41[A] ブラウブリッツ秋田戦『アクシデントを乗り越えて』(21.11.29)

2021年11月28日(日)
J2第41節 ブラウブリッツ秋田 vs 東京ヴェルディ
13:05キックオフ ソユースタジアム
[入場者数]2,685人 [天候]曇一時雨、中風、気温9.3℃、湿度47%

秋田 1‐4 東京V
前半:1‐2
後半:0‐2
[得点]
0‐1 佐藤凌我(14分)
0‐2 小池純輝(36分)A新井瑞希2
1‐2 江口直生(41分)
1‐3 オウンゴール(88分)
1‐4 山下諒也(90+3分)
※A=アシスト、及び今季の通算数。東京Vのみカウント。

●東京Vスターティングメンバー
GK31 マテウス(21分 長沢)
DF23 深澤大輝
DF22 馬場晴也
DF15 ンドカ・ボニフェイス(90分 平)
DF16 福村貴幸
MF7   森田晃樹(90分 加藤)
MF6   山本理仁
MF4   梶川諒太
FW19 小池純輝(90分 杉本)
FW27 佐藤凌我
FW13 新井瑞希(72分 山下)
(ベンチメンバー:GK21長沢祐弥。DF5平智広。MF14石浦大雅、17加藤弘堅、24奈良輪雄太、30杉本竜士。FW11山下諒也)

監督 堀孝史

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■長沢祐弥、加入後初出場

東京ヴェルディが佐藤凌我のゴールで先制した直後だった。16分、千田海人の至近距離からのシュートが、マテウスの顔面を直撃。「(ボールをピッチ外に)出せ、出せ!」の声が響き、長峯滉希主審は笛を吹いてゲームを止めた。

マテウスの身体を張ったセービングによる決定機阻止である。ドクターの植村健太、アスレティックトレーナーの能登篤史、通訳の岩打弦大が駆けつけ、状態を確認している。

同時に、油原丈著GKコーチが長沢祐弥を呼び、ベンチ裏で至急ウォーミングアップに入った。

メディカルスタッフの診断は眼に異常あり。21分、マテウスはピッチから退き、長沢が投入された。油原GKコーチは「7割のプレーでいいよ。ふだんどおり、自分のやるべきことをやればいい」と声をかけ、長沢を送り出している。

スクランブル態勢の出場となり、準備不充分はやむなしだ。せめて少しでも気持ちを軽くしたいという思いがあったに違いない。

今季、アスルクラロ沼津から加入した長沢は、これが東京Vでの初出場。メンバーに入ったのもまだ5回目で、9月26日の第31節、FC町田ゼルビア戦(0‐1●)以来だった。

気温9.3℃。昨年、松本のサンプロ アルウィンで氷点下のゲームを体験し、あれ以上の厳寒はなかろうと考えていたが、なかなかどうしてタメを張れるくらいの寒さである。日陰のメインスタンドは特にコンクリートの底冷えが厳しい。僕は凍える手を揉みながら、長沢の心と身体がゲームになじむまで、大過なくゲームが進むように祈るしかなかった。

(残り 2146文字/全文: 3245文字)

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