「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-27[A] 京都サンガF.C.戦『古都の風情を味わう余裕などあるもんか』(21.8.29)

2021年8月28日(土)
J2第27節 京都サンガF.C. vs 東京ヴェルディ
18:33キックオフ サンガスタジアム by KYOCERA
[入場者数]4,111人 [天候]曇、無風、気温29.4℃、湿度65%

京都 3‐1 東京V
前半:0‐1
後半:3‐0
[得点]
0‐1 端戸仁(20分)A梶川諒太2
1‐1 ピーター・ウタカ(56分)
2‐1 ヨルディ・バイス(60分)
3‐1 イスマイラ(67分)
※A=アシスト、及び今季の通算数。東京Vのみカウント。

●東京Vスターティングメンバー
GK31 マテウス
DF44 浜崎拓磨
DF2   若狭大志
DF15 ンドカ・ボニフェイス
DF16 福村貴幸
MF4   梶川諒太(83分 石浦)
MF17 加藤弘堅(64分 山本)
MF9   佐藤優平
FW10 ジャイルトン・パライバ(64分 山下)
FW25 端戸仁(83分 佐藤凌)
FW30 杉本竜士(83分 阿野)
(ベンチメンバー:GK1柴崎貴広。MF6山本理仁、14石浦大雅、20阿野真拓。FW11山下諒也、27佐藤凌我、40戸島章)

監督 永井秀樹

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■端戸仁、今季5点目となる先制ゴール

ピーター・ウタカのプレッシャーを受け、ンドカ・ボニフェイスはゴールラインを割る寸前まで追い込まれた。が、体勢は苦しいながらも中盤のスペースをきちんと見つけており、その右足からロングフィードを放つ。これをジャイルトン・パライバがコントロールし、前方を走る梶川諒太にボールが出た。

わずか2本のパスでつくった2対1の決定機だ。梶川は接近してくるヨルディ・バイスを見て、端戸仁にラストパス。端戸は落ち着いてボールを止め、若原智哉の股下を抜くシュートを決めた。

20分、先制したのは東京ヴェルディ。

「(梶川が)パスを出してくれればいいなと思いながら走りましたね。一度止めようか、ダイレクトで打とうか迷った末、トラップしてコースは見ずに振り抜きました」(端戸)

「キーパーは横に目線をずらされたほうが対応しづらい。僕がもっといいところにボールを出してあげれば、仁はもっとラクにシュートできたと思いますが、少し足もとに入りすぎてしまって。あそこは仁がよく決めてくれた」(梶川)

得点を挙げた端戸はベンチに向かって走り、永井秀樹監督とハイタッチを交わす。いつもより多い5、6人が順番待ちのようにして指揮官のもとに駆けつけた。だからなんだって話ではあるが、今日に限っては特別な光景に映る。

立ち上がり、東京Vは気迫に満ちたプレーで京都サンガF.C.に立ち向かった。ゴール前では全員が身体を張り、逆を取られても簡単には抜かせない。無理やり脚を出して相手の侵入を阻んだ。

先頭に立ってチームを引っ張ったのが梶川だ。

「今朝、(日刊スポーツの)記事が出て、選手たちのなかで今日は結果を出さなければいけない、と。憶測でいろいろなことを言われているのを目にし、いやな噂というか、ヴェルディ自体を攻撃するようなこともあり、それは違うなと自分は感じていました。なんとしても今日は結果を出し、そういう声をはねのけたいという気持ちがチーム全体にあったと思います」

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