「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【直前インフォメーション】J2‐39[H] レノファ山口FC戦のポイント(2016/11/03)

J2第39節、東京ヴェルディ(16位=勝点42/10勝12分16敗 得失点-13)は、レノファ山口FC(11位=勝点48/13勝9分16敗 得失点-8)と味の素スタジアムで対戦する。
近5試合、1勝4敗と調子を落としている山口だが、攻撃の連動性の高さ、バイタルエリアを攻略するアイデアの豊富さは変わらず脅威だ。

■相手から見た東京ヴェルディの弱点

東京ヴェルディの取材現場は自由度が高い。これまで僕はあちこちのクラブに出入りし、その都度、長所と短所を見比べてきたが、監督や選手の取材がしやすく、メディアの行動が縛られないのはこのクラブのいいところだなあと思う。もちろん、これは現場のトップの考え方に左右され、あけっぴろげな冨樫剛一監督だから、この受け入れ態勢が保たれているとも言える。

そもそも、メディアの数が少ないせいもあるだろう。よそのクラブでは独占情報を確保するために、監督や選手とのホットラインをつくっておくことが重要だったりするが、東京Vでその必要性は薄い。いつでも、苦もなくマンツーマンで話を聞ける。

ちなみに短所がどこかもついでに書いておこう。アウトプットする情報が、ファン・サポーターを優先する発想になり切れていないところだ。選手の去就、故障者の状況など、広く応援を呼びかけるのであれば、きちんと事情を説明するのがクラブの義務である。

これはアウトプットしたい広報部と、外向けの視点を持たない強化部のパワーバランスによるもの。入場者数が頭打ちの東京Vにどんな姿勢が求められているか、答えははっきりしている。誰のためにその仕事があるのか。そのへんの考えがあやふやで、発展していくための哲学を示してこなかった結果、クラブの現状がある。

レノファ山口戦の前日練習、いつもよりメディアが多く、視点が増えると囲み取材ではその恩恵を受けられる。ある人がこんなことを冨樫監督に問うた。

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