大宮花伝

【お知らせ】新コーナーを始めます。「秘すれば花、だけど秘すれない話」(略:秘す花=ヒスバナ)。第1回は「伝統芸能への誘い」

『風姿花伝』にあやかり命名

新コーナーを大安吉日の12月18日、スタートします。題して「秘すれば花、だけど秘すれない話」(略:秘す花=ヒスバナ)。

元々、『大宮花伝』は室町時代に活躍した能楽師・世阿弥が記した能の理論書『風姿花伝』にあやかって、つけさせていただきました。NACK5スタジアム大宮に隣接する氷川神社では毎年、大宮薪能が開催されていることや筆者が狂言を修行中という縁が理由です。コカ・コーラ社の人気商品『紅茶花伝』からではありません(笑)。

今回のタイトルは『風姿花伝』内で出てくる「秘すれば花」との言葉を拝借。秘めるからこそ花(感動)になる、 秘めねば花の価値は失せてしまうとの意味を持ち、秘することによる効果を説いています。ですが、新コーナーでは「秘したくない!」といった話題を、サッカーだけにとどまらず伝えたいと立ち上げました。

 


チラシ①

 

オススメの舞台は超豪華

第1回はさっそくサッカーの話ではなく、狂言の話になります。不定期で動画配信している『大町倶楽部』(https://www2.targma.jp/omiya-kaden/2022/08/16/post11452/)でも少し触れましたが筆者は狂言師・野村太一郎先生からご指導を受けております。野村先生は故八世野村万蔵(五世野村万之丞) さんのご長男。加賀前田藩お抱えの狂言方の血筋です。

現在は狂言界のトップランナーである野村萬斎さんに師事し、舞台のほか、テレビや映画、CMでご活躍の32歳。大宮で言うと富山貴光選手、新里亮選手、栗本広輝選手と同学年ですね。その野村先生がこの度、12月23日に『楽劇大田楽(がくげきだいでんがく』(イイノホール・18時開場、18時30分開演)を開催します。

 


野村太一郎先生

 

大田楽とは平安時代末期から室町時代にかけて全国各地で大流行し、消滅してしまった「田楽」の現代版です。当時は貴族・武士・大衆の区別のない芸能で、野村先生の父・故八世万蔵さんが構成演出して、新たな息吹を加えました(チラシ①参照)。今回は遺志を受け継いだ野村先生が進化させて一層に素晴らしい作品となっています。

伝統芸能の面白さに、たくさんの方々が触れてくださったらうれしいなぁとの思いです。本当に出演者の方々が超豪華。野村先生を始め、各界の精鋭がずらりと並びます。能楽師は観世三郎太さん、坂口貴信さん、観世淳夫さん、大槻裕一さんらと将来の人間国宝級の演者が勢ぞろい。音楽監修・作曲は囃子方の一噌幸弘さんが務めます。

能楽だけでなく、バルーンパフォーマーのアッキーさん、和妻(わづま:日本古来の奇術・手品)師の石井裕さん、太神楽曲芸師の翁家和助さんが参加。さらに中国伝統芸能からは変面師の王文強さんと、その道の第一線で活躍する方々ばかりです。ちなみに筆者は名もなき踊り手で番楽(チラシ②参照)に紛れ込んでいます(笑)。

チケットのお値段は6600円と少々、お高めの印象ですがとても素晴らしい顔触れで、なかなか一堂に会することはないであろうレアな組み合わせ。お時間とお財布が許すならば、ぜひ! 伝統芸能の世界と出会っていただければとアピールします。本番へ向けてお稽古を重ねているところで、一丸で作り上げる途中経過を見ているとワクワクしっぱなしです。

第1回は大好きな狂言からの話題となりました。今後もさまざまな内容をマイペースでお届け予定です。来年で5年目を迎える『大宮花伝』の新しい試みをどうぞよろしくお願いいたします!

 

チラシ②

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