「ゼルビアTimes」郡司聡

太田宏介「これまでのプロ生活18年間を悔いなくやり切った」【引退記者会見レポート】

10月3日、東京都内で現役引退会見に臨んだ太田宏介。記者会見でのコメントとともに、太田宏介のセットプレーについて言及したランコ・ポポヴィッチ監督のコメントも合わせてレポートする。

最後のクラブは生まれ育った町田で

 

○太田宏介
「本日はお忙しい中…もう泣いてしまっている…。こういうの、弱いんだよな。お集まりいただきましてありがとうございます。こういった会見の場をご用意してくださったFC町田ゼルビア関係者の皆様、ありがとうございます。今こうしてこの場に立ててお報せできることがとてもうれしいですし、幸せです。このたび太田宏介は18年間の現役生活を引退する決断をしました。ここまで関わってくださった方々に感謝の気持ちを伝える場にしたいと思いますので、明るく元気に進めていただけたらと思います」

 

–(司会の近藤岳登さんから)引退を決めた経緯を聞かせてください。
「引退は3、4年前から考えてきた中で、昨季が終わって、今季が始まる前にラスト1年、今季を最後のシーズンにしようと決めました」

 

–このタイミングで引退を決断した理由・決め手は?
「現役生活最後の1年と決めて今季に臨みました。FC東京から名古屋グランパスに移籍をした2019年の夏、32歳の年に将来的な35歳を機に引退しようと決めていました。僕のプロキャリアはJ2の横浜FCからスタートしましたが、練習にもついていくのがやっとでしたし、ボールを受けることも怖くて、まさかそんな自分がここまでのキャリアを築けるとは。いろいろなチームでプレーし、頑張ってこられたので、キャリアに満足できました。これまでの18年間を悔いなくやり切ったと思えたので、今年を最後の1年にしようと決めていました」

 

–太田宏介というサッカープレーヤーの“取扱説明書”をご自身の口からお願いいたします。
「普段は明るく、笑顔でいることを意識していますが、実はとても弱くて、寂しがり屋だし、負けず嫌いで他の選手とは違った左利きという特長があります。その左利きの選手としてのキックの質やシュートに長けた選手だったと思います」

 

–サッカーを始めた太田少年、プロになった時の太田選手に今の太田選手が言葉を掛けるとしたらどんなメッセージを送りますか。
「素晴らしいサッカー人生が待っているぞと。サッカーを仕事にできたこと、またサッカーを通してたくさんの方々の心を動かすことができるぞと。(言葉を詰まらせて)何よりもサッカーを通して家族を幸せにできたことに尽きるので、最高のサッカー人生を送れるぞ。そんなことを伝えたいです」

 

–手元のハンカチ、使ってくださいね。
「ガチで忘れてしまったので、そこのドンキホーテで買ってきてもらいました。家族に支えてもらいました(笑)」

 

–引退を決意した今、最後のクラブに町田を選んだ意義は?

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