「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】黒田剛総監督「考えれば考えるほど、涙しか出ないが、後悔はない」【囲み取材ほぼ全文/高校選手権レポート】

今後の拠点となる町田の三輪緑山ベース

 

ーー小嶺忠敏先生の背中を追いかけてきた立場ですが、今は黒田さんを追いかけている指導者もいる中で、今後の指導者にはどんなメッセージを残しますか。
「選手権は101回の歴史がある中で、今もなお残っているのは山田耕介さん(前橋育英高校)、平岡和徳さん(大津高校)ぐらいであとは少しずつ変わっています。102回以降の高校選手権はまた別の1ページに移る段階だと思っています。長期政権が決して良いわけではなく、日本サッカーが常にフレッシュな状態で循環していくことが重要だと思います。そういったことも含めて、僕自身が次のチャレンジに踏み出しました。ある程度結果を残すことで夢を抱いている高校サッカーの指導者がチャレンジすることにつながっていけば良いなと思っています。

高校サッカーの監督の価値を上げていくことにもつながりますが、1年でクビになることもあるのがプロの厳しい世界です。やるのは自分しかいない。人がやったことがないのをやるのも自分らしいと思います。今日負けた悔しさを持って、絶対に町田で1年で昇格してやるという闘志がメラメラと湧き上がってきました。入念な準備をして、最高の勝負ができるように、「自分たちが教わった黒田監督はここまで勝負できるんだ!」ということを証明したいです」

 

ーー今後は別の世界で青森山田の強さを証明していくことになりますね。
「山田のすごさを維持していきたいですね。昔は「最期はグラウンドで死にたい」と思っている指導者が多かったでしょうけれど、もはやそんな時代ではないですし、高校サッカーの新しいやり方を構築するためにも、自分の挑戦が高校サッカーの新しい良いスタートになればと思います」

 

ーーここまでチームを強くする上で、どんな努力をされてきたのか。一番大事にしてきて良かったなと思うことは?
「学校でもあるので、ずっと教育を土台として、サッカーをそこに乗せてきました。それから僕自身が選手よりも負けず嫌いさを前面に出してきた中で、余裕が生まれてくれば、雪を利用できるようになってきました。尚志(福島)を含めて、雪国のチームが強くなってきているので、今後の将来へのパワーになります。強い雪国サッカーがもっと出てきてほしいです。雪国を代表する指導者として、もっと上を獲りたいですし、J1にも行きたいです。もちろん、その先の上も。映画化されるぐらいの活躍をしていきたいです」

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