「ゼルビアTimes」郡司聡

“少数精鋭”の功と罪。誤算の連鎖が止まらなかった原因は?【チーム編成編/検証・シーズンレビュー2022③】

「3年以内でJ1を目指せるチーム作り」(唐井直GM)を旗印に掲げ、2020シーズンのランコ・ポポヴィッチ体制発足とともに策定した3カ年計画。今季は勝負の年となるラストイヤーだったが、J1昇格レースに本格参戦することなく、15位でシーズンを終えた。1年目の19位を経て、2年目に5位へとジャンプアップした町田の戦績が、なぜ今季はそこまで落ち込んだのか。多角的に分析したシーズンレビューがスタート。第3回はチーム編成の観点から検証する。

【シーズンレビュー今後の掲載予定】

・シーズンレビュー編(計4回予定)
・チーム編成編
・ポポヴィッチ監督編

※2〜3日間隔で掲載予定

勝負のラストイヤーに臨むために、指揮官が望んだ編成上の要望とは

▼集大成の3年目へ、指揮官のリクエスト

2020年のランコ・ポポヴィッチ体制発足を機に、クラブは新たに3カ年計画を策定した。その旗印は「3年以内でのJ1を目指せるチーム作り」(唐井直GM)。チーム編成の肝は、東京五輪世代にあたる1997年組、平戸太貴以下の世代を中心に据えることだった。

加えて、強化部の陣容にもテコ入れが成された。前シーズンまで強化部長を務めた丸山竜平氏がスカウト部長(のちにスカウト担当)となった代わりに、横浜フリューゲルスや横浜F・マリノスなどで実績を積んだ三島俊孝氏が強化部長に就任。クラブOBである平本一樹氏も引き続き、強化スタッフとして、唐井GM、三島強化部長をサポートする格好となった。

こうして土台作りの1年目は19位と苦しんだものの、継続の2年目は5位へとジャンプアップ。集大成となる3年目の大団円は、クラブ悲願のJ1昇格…それがふさわしいはずだった。

勝負となるラストイヤーに向けて、ポポヴィッチ監督が強化部にリクエストしていたことは

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