「ゼルビアTimes」郡司聡

相馬直樹監督「球際も切り替えもいろいろな準備を含めて、選手たちがやろうとしていることが出たゲーム」+水戸・長谷部茂利監督、木村祐志、細川淳矢【水戸ホーリーホック戦/監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第37節・10月20日(日)14:00キックオフ
ケーズデンキスタジアム水戸/5,619人
水戸ホーリーホック 1-1 FC町田ゼルビア
【得点者】水戸/3分 宮大樹 町田/24分 中島裕希

◼︎相馬直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「まずは町田からたくさんのサポーターに応援に来てもらいました。ありがとうございますと伝えたいと思います。

非常に好調な水戸さんが相手で前節も首位の柏を破っている相手の敵地に乗り込む形になりました。勝ち点3が欲しい試合でしたが、勝ち点1を持ち帰ることも、われわれにとっては非常に大事なことではあります。そのための戦いができたのも、みなさんのサポートのおかげもあったのかなと思っています。

 

ゲームに関しては、開始早々の時間帯に点を取られてしまった形になりましたが、ただそれによって選手たちは、どちらかと言うと良い意味で、自分たちが取らなきゃという意識が生まれました。それによって、しっかりと攻撃をすることができましたし、セカンドボールの出足も含めて、非常に良い形でゲームを進めることができました。その中でPKという形から同点にすることができたのは、非常に良かったかなと思います。

ただ後半は明らかにわれわれが風下という状況下で、水戸さんも後半の早い時間帯から選手を入れ替えてきて、パワーのある選手が入ってきたことで少し押し込まれる展開になってしまいました。その中で、われわれが準備をしてきた攻撃をできなくなってしまいました。

 

その中でも何度かしっかりとフィニッシュに持ち込む形も作れたのですが、今日のようなゲームを勝ち切るには、最後の時間帯まで粘り強く戦っていた中で、もう一つ上のパワーを出せるようにしないと、水戸さんのような相手からアウェイで勝ち点3を奪い取るのは難しいなと思いました。

ただここ最近のわれわれのゲームからすれば、非常に球際も切り替えもいろいろな準備を含めて、選手たちがやろうとしていることが出たゲームではあったと思っています。このゲームをしっかり勝ち点3につなげられるよう、次はホームに帰りますが、今日の戦いを勝ち点3にできるようにしていきたいです。

われわれは残留争いを戦っている中で、今日に関しては勇気のあるプレーがたくさん出たということをポジティブに捉えて、次につなげられるようにしたいなと思います」

 

ーーキックオフ前のコイントスの結果、エンドの変更を選択されたと思うのですが、エンドを変えたのは監督からの指示があったのでしょうか?
「私のほうからは特に指示はしていません。もしかしたら、後半のほうが太陽の光が眩しいんじゃないのかなと、GKを含めて、後ろの選手たちが判断したと思います」

 

ーー後半の終盤に交代した中島選手と深津選手は、アクシデントもあり交代したかと思うのですが、あの時間帯はドローで終わらせる、勝ち切りたい、監督はどのように考えていたのでしょうか?
「もちろん勝ち切りたいカードを切りたかったことも事実ですが、今日のゲームは非常にインテンシティー高く戦ってくれていましたし、ピッチも柔らかい感じだったと思います。そういったことを含めると、アクシデントが出てくることは想定していましたし、水戸さんも平野選手が足をつる形で交代していたと思いますが、そういうアクシデントがあることを想定していたので、多少動きづらい部分はありました。

風下で前に出られない状況の中で、かと言って大きく崩されていない展開でした。なかなか前に出られないことをどうするかと考えていましたが、1枚の交代で流れを変えようとすると、穴が開く部分もありますので、そのあたりのこと、そして先ほどのアクシデントの想定を含めて、交代のカードを切りました」

 

ーー前節、水戸は柏レイソルに勝っているチームですが、失点が増えてきています。いまの時点での水戸ホーリーホックをどんな特徴のあるチームと見ていたのか? この試合に向けた準備という意味では、攻撃の部分を強調されてきたようですが、それは、ホーリーホックからもう少し点が取れる可能性を事前には感じていたのでしょうか?
「われわれが勝ち点1ではなく、勝ち点3を取るには、点を取らなければなりません。前節の鹿児島戦は0-0だったのですが、今節は勝ち点1ではなく、勝ち点3を取るために、攻撃の部分をもう一度、見ないといけないという中で準備をしてきました。水戸さんのこともありますが、まずは自分たちに目を向けてしっかりと攻撃をしなければなりませんでした。

水戸さんについて、どう思っていたかはなかなか言いづらい部分もありますが、球際や切り替えの部分、前に入ってくる勢いはタイトに来るという印象は持っていました。そこをどう攻撃していくかという中で、前半はもう少しゴール前での決断が良ければ、攻撃に迫力も出たでしょうし、良い形で点を取るチャンスは作れたかなと思います。ただ後半は、そこまで持って行ける回数が減ってしまったので、それは次のわれわれにとっての課題になるかなと思っています」

 

◼︎長谷部茂利監督(水戸)
――まずは試合の総括をお願いいたします。
「早い時間帯に点を取ることができて、その後も何度かチャンスはありましたが、90分を振り返ると町田さんに流れが行っている時間帯もありましたし、ギリギリの場面でしのいだピンチもありました。そういう意味ではもう1点を取れれば勝てた試合でしたが、五分五分の試合だったのかなとも思います。映像を見て確認しますが、勝ち点1では足りないです。でも負けなくて良かったとも思っています。私たちが準備をしてきたことやプランを含めて、やってきたことはそんなに出せませんでした。その中で勝ち点1で終わってしまったことは残念ですし、また良い準備をして勝ち点3を取りたいと思います」

 

――自分たちが準備してきたことを出せなかったという話ですが、それは自分たちの問題ですか? それとも町田さんの出方が想定外だったのでしょうか?
「町田さんがバージョンアップというか、プラスαの部分を出してきました。ただ自分たちが準備してきたことを出せなかったのは、相手のやり方うんぬんではなく、ミスもありましたし、私の想定違いの部分がありました」

(残り 2294文字/全文: 4889文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ