「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】相馬直樹監督「ギリギリで勝ち点1を持って帰れる結果を残せたのは、ファン・サポーターの声援があったから」+山形・木山隆之監督、茂木力也【モンテディオ山形戦/監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第4節・3月17日(土)14:00キックオフ
NDソフトスタジアム山形/7,732人
モンテディオ山形 2-2 FC町田ゼルビア
【得点者】山形/52分 アルヴェロ・ロドリゲス、83分 阪野豊史 町田/9分 戸高弘貴、89分 ドリアン・バブンスキー

 

■木山 隆之監督(山形)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「今日はホームの開幕戦だったため、われわれも勝ちたかったですし、ファン・サポーターの方々も勝利を望んでいたと思います。勝てなくて非常に残念です。ゲームとしては、前半は少し苦労するだろうと選手たちに話をしていましたが、90分が終わったときにしっかりと勝負をつけられるように、とも話をしていました。ゲームの展開としても、そのとおりのような展開になったと思います。

前半は町田さんのほうが良いペースで戦い、後半はわれわれのほうが良いペースで戦えていました。最終的に1点をリードしたので、なんとか勝ち切りたかったのですが、セットプレーで最後に点を取られたことは残念です。しっかり課題と向き合いながら、1試合1試合強くなれるように頑張っていきたいと思います。でも、今日見せたプレーは決して悪いプレーではなかったと思いますので、これを次につなげていきたいと思います」

ーー前半は町田に押されましたが、後半は攻勢が逆転しました。その理由を教えてください。
「今日のわれわれは3バックでスタートしました。昨季も3バックをやっていたのですが、町田さんは非常にコンパクトな陣形でプレスを掛けてくるチームですし、それを一番のストロングポイントとしているチームです。そういったチームに対して、前半は相手もフレッシュですし、ボールを前に運ぶことはなかなか難しいだろうと想定していました。そうした中でもワイドをしっかりと使いながら、相手の陣形を横に広げていくことと、そしてなかなか実りはしなかったですが、背後を使いながら相手を後ろ向きに対応させる作業を繰り返すという意図がありました。

正直前半に関しては、0-0でも良いと思っていたのですが、自分たちのミスから相手に1点を取られてしまいました。その失点はもったいなかったですが、ゲームとしてはそういう作業を繰り返しながら、後半になって少し間が空いてきた時に、われわれのほうがボールを持てる展開になるだろうと思っていたので、そこは予想どおりの展開になったと思います。ハーフタイムにはボールを取る位置やワイドの選手のポジショニングなどについて話をして、選手たちを送り出しました。概ね後半はわれわれが主導権を握れると思っていたので、想定していたとおりの展開になったと思います」

ーー「課題と向き合いながら1試合1試合強くなれるように」というお話でしたが、具体的に課題とは?
「ゴールに関しては2点が取れていますし、もちろん3点を取れれば良いのですが、失点が多いです。失点が続いているので、失点の多さは短期的に見ると明確な課題なのかなと思います」

ーーこれまで3試合ベンチスタートだった阪野豊史選手を先発で起用した理由は?
「彼は昨季も1トップでずっと戦い続けてきて、今年フェリペが入ってきた中で少し控えに回っていましたが、ずっと調子も良かったですし、組み合わせも含めて、今日の3バックという形は阪野のほうがやり慣れた形だったので、彼のほうが良いんじゃないかと思って先発させました」

 

■DF 5 茂木 力也(山形)
後半の町田は少し足が止まった
「(失点の場面について。相手選手が来ていたことは見えていましたか?)はい。ヘディングで準備をしていたのですが、ボールがそれほど来てなかったので足で行っても良かったと思います。そのあたりの対応は個人の部分なので、そこはハッキリとクリアで良かったのかなと思います。

(最初の失点後、気持ちの立て直しはどうでしたか?)それで引きずっていてはプレーをできないので切り替えました。ミスを取り返そうという気持ちでやっていましたが、なかなかうまくいかなかったので、ミスをどんどん減らせるように練習からやっていきたいです。

(前半は3バックにした良さがなかなか出ていなかったように見えました。もっとうまくやれるイメージでしたか?)前半はしっかりと耐えて後半勝負という話があったので、前半は自分のミスがなければゼロで抑えられていたと思いますし、あそこのミス以外は普通に……。こちらもチャンスはなかったですし、押し込まれていましたけど、相手も前半のビッグチャンスはあれだけだったと思います。ただ3バックでうまく戦える方法はすぐにピッチで見い出せなかったのかなと思います。

(点を取られたあとも追いつけるという気持ちでゲームを進めていましたか?)最近、ずっと点は取れていますし、必ずチャンスは来ると思ってました。町田もラインが高くてサイドが空いていました。そこからチャンスは作れると思っていました。焦れずに自分は次の失点をなくして、ということを考えながらやっていました。

(後半勝負というプランがある中で、実際に後半は「これならいけるかな」という手ごたえはありましたか?)町田は少し足が止まったと思いますし、実際に自分たちが押し込むことができました。後半になってチャンスも作れましたし、そういう場面で決め切るとか、最後の最後に踏ん張るとか、そういうところで勝負は決まってくるのかなと思います」

 

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「まずは気候も違う東京の町田から遠い山形まで、寒い中集まってきてくれたファン・サポーターの方々にまずはありがとうございますと伝えさせていただたいです。今日は山形さんのホーム開幕戦だったので、かなりアウェイの雰囲気がある中での戦いとなりましたが、最後に苦しい試合展開の中、追いつくことができました。ギリギリで勝ち点1を持って帰れる結果を残せたのは、ファン・サポーターのみなさんの声援があったからこそだと思っています。

試合のほうですが、風下であったとはいえ、立ち上がりからどちらかと言えばわれわれのペースで、自分たちの流れで試合には入れたのかなと思っています。その中で良い形で先制点を取りましたが、そのあとはなかなか最後のフィニッシュまで行き切れないことが気になっていました。その中で少しだけ足が止まってきたらツラくなるな、なんとか良い時間帯の間に2点目、3点目が欲しいと思っていたのですが、セットプレーのチャンスもつかんでいたとはいえ、そこを生かし切れずにいた展開だったのかなと思っています。

前半の終盤あたりから風下だったということもあったとは思いますが、少しずつ押し込まれ始めて、自分たちのリズムというよりは相手のリズムになってしまったかなと思っています。

後半は風上に立った上で2点目を取りに行きましたが、そうした中で左サイドから良い形で攻めに入ったのですが、そこで相手と攻守が入れ替わり、カウンターの形から失点をしてしまいました。もちろん守っているときもそうですが、チーム全体が攻めに出るときのコンパクトさが失われてしまったことが一つの原因となり、次第に相手ボールになったときもコンパクトさが失われたことで自分たちのほうから少しラインが下がってしまい、セカンドボールへの反応が鈍くなるという現象が起きてしまいました。そうした守備への意識が逆転されたことにつながってしまったのかなと思っています。

もちろん相手のシュートミスにも助けられた部分もありましたが、終盤には一番最後の場面で体を張り、選手たちはよくしのいでくれたと思います。われわれとすれば後半のチャンスは少なかったのですが、その少なかったチャンスからセットプレーで点を取ったことで勝ち点1を持って帰ることができました。

ここからは連戦になりますので、今回足が止まってしまったことを含めて、いろいろな部分を見直さなければいけないと思っています。短い準備時間になりますので、あまり大きなことはできませんが、しっかりといまできることを一つでも多くやりながら、次の松本戦に向けての準備をしたいなと思います」

ーーいま、お話しされていたことと重なる部分はあると思いますが、後半で相手に押し込まれる中、交代枠を使いながら戦っていましたが、頭の中ではどんなことを思い浮かべながら戦況を見つめていましたか?
「中盤で少しセカンドボールが拾い切れなかったと感じていたので、中盤の選手を入れ替え、多少配置を変える中で元気でフレッシュな選手を入れてセカンドボールを回収していきたいという狙いがありました。一番最後にドリアン・バブンスキーを入れたのですが、前線に逃げ場が必要だろうということも含めて、一つ前でポイントや起点を作りたいという意図で最終的にドリアンを入れました。結果的に彼はセットプレーの中で点を取ってくれましたが、自分たちが押し返す時間をもう少し作りたいという意図がある中での選択でした」

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