「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】【蹴中(しゅうなか)コラム・金曜臨時版】第11回/再出発の9月から収穫の秋へ

週中(しゅうなか・ミッドウィーク)にあたる水曜日もしくは木曜日にワンテーマコラムをお届けする新企画【蹴中(しゅうなか)コラム】。第11回は1日遅れの金曜臨時版として、天皇杯1回戦敗退からの巻き返しを誓うチームにフォーカスしたコラムです。

▼4日間の短期オフを経て

関東大学リーグ2部所属の神奈川大学に敗れた天皇杯1回戦から5日が過ぎた9月1日。FC町田ゼルビアの選手たちは、来週末のJ2第31節・横浜FC戦に向けて集結していた。チームは天皇杯1回戦翌日の8月28日に予定されていた『FC町田ゼルビア地域感謝祭2016』が雨天により開催中止となったことを受けて、4日間の短期オフに突入。選手たちは家族サービスなど、各自思い思いのオフを過ごし、小野路グラウンドに帰ってきた。

天皇杯1回戦・神奈川戦で途中交代した松下純土は、0-1での敗戦に猛省し、「負けた当日や試合翌日は考え込むこともあった」という。しかし、この4日間のオフを挟んだことと、期せずして“再始動”の日が9月1日と、月が変わった効果もあってか、「このオフの間に気持ちの整理もできたし、リフレッシュもできた。清々しい気持ちで今日を迎えた」(松下)。9月1日のチームはオフ明け恒例の体起こしとして、大塚慶輔フィジカルコーチが課す厳しいフィジカルトレーニングで体をイジめ抜き、約1時間30分で再始動のトレーニングを終えた。

「リフレッシュできた様子がないと困るし、天皇杯敗退は自分たちで招いた状況でもある。これで今季の残りのスケジュールは12試合ですべての日程が決まった。そういう意味ではリーグ戦に注力して、戦っていくしかない」

指揮官・相馬直樹監督がそう話すように、町田にとっての2016シーズンは、ラスト12試合。リーグ序盤は一時首位に立つなど、J2で確かな存在感を放ってきた町田も、8月の4試合は勝利なし。8月途中には主力選手である鈴木崇文、三鬼海の契約解除もあった。まさに激動の8月を終えて、チームはいま、新たなスタートを切ろうとしている。

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