「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】J2第28節・徳島×町田/徳島・長島裕明監督、渡大生選手、藤原広太朗選手、町田・相馬直樹監督コメント(3,117文字)

■明治安田生命J2リーグ第29節・8月11日(木・祝)19:00キックオフ
鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム/3,703人
徳島ヴォルティス 1-1 FC町田ゼルビア
【得点者】町田/11分 中村祐也 徳島/32分 渡大生

 

■長島 裕明監督(徳島)
——まずは試合の総括をお願いします。
「前半戦は0-1で敗れている相手なので、勝利を目指して戦ったのですが、課題である立ち上がりに失点をしてしまいました。とはいえ、前半に追い付けたので、その同点ゴールを次につなげられるようにすることが課題だと思います。連戦にはなりますので、今日の課題を解決して、次のアウェイでの岐阜戦に臨みたいと思います」

——連戦の影響もあると思いますが、渡選手を先発で起用した意図を教えてください。
「町田がコンパクトにラインを高く設定してくるチームなので、彼の裏へのランニングが生きるのではないかと思いまして起用しました」

——サイドチェンジが効果的でしたが、狙い通りでしたか?
「横と縦に揺さぶりたかったので、サイドチェンジが狙い目でした。福元のサイドチェンジもそうですし、アシストにつながったクロスボールも素晴らしかったです。右のワイドの広瀬が積極的に出てくれるので、そのランニングがすごく効果的でした。すごく良い同点ゴールだったと思います」

——後半は攻めていてもゴールにつながらなったことに関して、監督としてどう捉えていますか?
「決定機がなかったわけではないので、それを決めたかったです。ウチがサイドチェンジを狙っていましたが、相手もそれは分かっていたので、それをより効果的にするという意味で一工夫足りなかったと思います」

 

■FW 16 渡 大生(徳島)
自分の課題は1試合で2点を取ること
「前半の立ち上がりから相手にセカンドボールを拾われていたし、自分たちがボールを持つ時間も少ない中、11分に失点して難しい試合になると思った。ただ自分としては意外と冷静に試合に入っていたので、ワンチャンスが来れば決められると思っていた。同点ゴールに関しては、カルリーニョスとリク(広瀬陸斗)のコンビネーションで決定機を作ってくれたので、自分は決めるだけだった。

(何度もオフサイドになりながら、それでも裏を狙い続けていましたね?)立ち上がりから裏へ走ると、相手のディフェンスラインも下がるということをミーティングで話していた。それは意識していた。それで間延びした後半は足元で受けられればと思ったけど、相手はゾーンディフェンスだったので、自分としては裏を狙いやすかったのでやり続けた。ボールのないときでも相手2CBとの駆け引きも楽しくやれたと思う。あとはテンポを変えるプレー、例えばダイレクトパスやリターンで裏へボールが出てくれば、相手のゾーンディフェンスをもっと混乱させられたと思っている。1試合2点を取るぐらいのFWがいないと勝てないと思うので、それは自分自身の課題でもある」

 

■DF 4 藤原 広太朗(徳島)
リズムの良い時間帯で同点にできたことは良かった
「ここのところ立ち上がりが良くなかったので、早い時間帯で失点をしないように心掛けていたけど、それ以上に町田が良い入りをしてきたし、僕たちもそれに対して受け身になってしまっていた。CKも多く与えてしまい、そこでしっかりとしのげれば良かったけど、先制点を許してしまった。失点後は割り切って、点を取りに行った。押し込まれている中でもボールは動かせていたし、リズムの良い時間帯で同点にできたことは良かった。

(後半はシュート2本と少なかったですが、シュートまで持ち込めなかった原因は?)その後も僕たちの時間帯が続いたので、できればもう1点取りたかった。クロスボールに対して中が信じて入っていくとか、そういう場面を増やせればいい。ヘディングの強い選手もいるし、良いクロスボールを供給できる選手もいる。その回数を増やしていくことと精度の高いパスと中がしっかりと決めることが必要だと思う。バイタルエリアの手前までは行けているので、もう少しだと思う。精度については個人個人が意識してやれればいいと思う」

 

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いします。
「まず、遠い町田からたくさんのサポーターの方々に来ていただきました。まずはありがとうございますとお伝えしたいと思います。もちろんそうしたいわけではありませんが、前節・山口戦は、2-0から逆転されるという、サポーターのみなさんや応援してくださる方々にとっては、とても悔しい、もしくは何をやっているんだとお叱りを受けるような、そういう試合をしてしまいましたので、その後の試合である今日の徳島戦は大事なゲームだと思って試合に臨みました。アウェイの地ではありますが、ぜひ勝ち点3を一緒に取ってサポーターのみなさんと喜びたいと思っていましたが、そこまで行き着くことができませんでした。

ただ、選手たちは前へ出ることやチームとして戦うこと、そういったプレーを前半の立ち上がりから最後までやってくれたんじゃないかなと思います。連戦の中でなかなか難しいことではあったはずですが、最後まで出し切ることをやってくれたかなと思います。そのことに関しては、本当に感謝しています。ただこういう試合を勝ちに持って行きたかった中で、前節の山口戦で失点した時間帯もそうでしたが、マイボールになりそうでマイボールにならない、ちょっとそういう時間が今日の失点の前にも続いていました。あのような時間帯を打破し切れるかどうか、もしくはあの時間帯をやり過ごせるかどうかが、今後の連戦も含めて、暑い気候の中でわれわれがこれを勝ちに持って行くためには、そういったことがまた、すごく大事になってくるのかなと思っています。

もちろんわれわれが点を取るチャンスもありましたが、あのような時間帯をどうチームとして乗り切れるか。そういったことは特にこの遠征の中で大事な要素になるんじゃないかなと思っていますので、また選手たちと次の試合までの間隔は短いのですが、次のゲームで解消できるようにやっていきたいと思います」

ーー前節から守備は改善できていたと思うのですが、畠中選手も入って前の山口戦ではできておらず、今日の徳島戦でできたことは何でしょうか?
「今日に関しては、勇気を持ったディフェンスをしてくれたことが大きかったと思います。また、チャレンジ&カバーをするという中で、われわれがボールを奪うシーンをたくさん作れたと思います。先ほど、ボールを奪い切れなかった時間帯での問題点についても言及しましたが、あとはボールを奪った後にもう少し攻撃につなげる形を増やしていくことも、今後に向けて大事になるのかなと思っています」

ーー今日の試合を迎えるにあたって、畠中選手と井上選手、鈴木崇文選手など、前節と多少メンバーを代えたと思います。その意図や、彼らに期待したことなど、話せる範囲で教えてください。
「もちろん、連戦であることを考慮しましたし、山口戦の負け方と言うと言い方が良くありませんが、『俺だったらこうしてやる!』とウズウズして準備をしてくれている選手たちも当然いる中で、そういう選手たちが生み出すエネルギーに懸けてみようと思い、今日のメンバーになりました。勝利という結果にはつながりませんでしたが、チームとしてのエネルギーを少しでも出そうと彼らを起用しましたし、最初にも申しましたとおり、(彼らを起用することで)前へ出ることやチームとして助け合って戦うという部分は、かなり出せたんじゃないかなと思っています」

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