「ゼルビアTimes」郡司聡

【無料公開】天皇杯予選社会人代表決定戦・町田vsLB-BRB TOKYO/町田・相馬直樹監督、平智広選手、稲垣雄太選手、イ・ミンス選手、戸島章選手、松下純土選手コメント(3,977文字)

▪︎天皇杯予選・社会人代表決定戦6月17日(水)15:00キックオフ
江戸川区陸上競技場/500人
FC町田ゼルビア 2-0 LB-BRB TOKYO

 

▪︎相馬 直樹監督(町田)
ーー今日の試合を振り返ってください。
「まずはこんな天候の中、来ていただいたサポーターの皆さんに感謝したいと思う。ありがとうございます。そういう中で、少し焦れる展開になってしまった。相手に守られる展開で、なかなか崩せずにいた中、スタンドから『慌てるな!』という声がありましたが、選手にも聞こえていたと思う。良い意味で選手たちを励ましてくれたおかげで、90分間で勝ち上がるという目標を達成できた。非常に感謝しています。ゲームに関しては相手の出方が分からなかった中で、序盤はわれわれらしくボールを運びながら前に行ったが、なかなかこじ開けることができなかった。後半に相手が疲れてきた中でアタッキングサードに入ったときのアクションといいますか、前にボールが入ったときに追い越すような動きが増えた中で、最終的にはセットプレーの流れだったが、点を取ることができた。今日は今までなかなかチャンスがなかった選手たちでゲームに臨んだが、彼らにはわれわれはプロとしての誇りや自覚を持って臨んでほしいこと、その上で相手をリスペクトしていかなければならない、リスペクトというのは自分たちの持っている力をすべて出すことだと話して送り出した。今日の相手のやり方に対して自分たちのやるベきことをやってくれたかなと思う。全体を通して大きな穴を作らずやれたのは、良くやってくれたなと選手たちに感謝している。またこの後もリーグ戦があるので、そこに向けて時間は短いが準備していきたい」

ーー今日の試合でリーグ戦につながる部分はどこでしょうか?
「どんなゲームでも出し切るというところで、まだまだ選手たちにやってほしいが、結果を出すところまで出し切るというところを選手たちがやってくれたのは、非常に大きいと思う。チーム全体としてのマインドを今日は今までなかなかチャンスがなかった選手たちが示してくれたことは良かった。そういった中で、チャンスを迎えることで一つ力を見せてくれたというのは、大きな収穫だと思う」

ーー先ほど穴を作らなかったというお話をされましたが、ディフェンスの部分でゼルビアが攻めたときのカウンターへの備えなど、ディフェンスラインの対応についてどのように評価をしますか?
「前半はファーストボールに甘い部分があった。ファーストシュートが相手チームに出たときもだが、相手がカウンターを狙っているのを吸収して守る、仕方ないときはあるが、まず1人目で抑えなければならないと思う。入れ替わってしまう部分があったが、後半は修正してくれたと思う」

ーー稲垣選手が2ゴールを決めたことで彼の自信になると思いますが、いかがでしょうか。
「もちろん、課題もまだまだあるが、彼にとって点を取ることは自信になると思う。良いところを言えば、前に出たときの躍動感は素晴らしい。FWで出場するとその躍動感が生きるが、中盤だとなかなか出せないのかなと感じた。そこでも自分の良さを発揮できるようになれば良いと思う」

 

▪︎DF 4 平 智広(町田)
「(試合を振り返って)難しい試合になると思っていたので、後ろは焦れないでゼロに抑えることを意識していて、その中で前が点を取ってくれたことは良かった。(攻める時間が長かったのでリスク管理が難しかったのでは?)前に人数をかけるぶん、後ろの守りは手薄になっていた。攻撃をやり切らないとカウンターを食らうシーンもあったし、最後はゴールを割らせなければいいと思っていたので、そこはリスクを冒してまで攻めていたのでそこは仕方がなかった。(今日の試合はサブメンバーが中心で、自分が引っ張るという意識もあったのでは?)後ろは声が必然的に必要だけど、中盤の選手は公式戦に慣れていない選手がいたので、積極的に話してリラックスできるような雰囲気は作ろうと思っていた。(今後に向けて)トーナメント戦なので、勝つことは大前提としていた。その中で勝てたことは良かったけど、前半から点を取れたり、もっとセットプレーとかで点を取れればラクな試合になった。それはリーグ戦でも同じなので、チーム全体としての課題。自分が点を取れればチームもラクになれるので、チームとしても今後の課題かなと思う」

 

▪︎MF 14 稲垣 雄太(町田)
「(1点目のシーンについて)あのあたりにいることが自分の持ち味でもある。どんな形でも泥臭くやることを決めていた。泥臭い形でも1点は1点。それが先制点につながって良かった。(2点目については松下)純土から速い低めのボールが来て、トラップしてニアに蹴った。スペースが空いていたので、ずっとボールを呼び込んでいた。横に来たときに相手がゴールのカバーに入っていて、2人が(アプローチに)来ていたので、その間にトラップできたらいいなと思って、うまいトラップできて、あとは打つだけだった。あのファーストタッチが良かったと思う。(松下選手は決めてくれ!と強い気持ちを念じていたようです)純土は攻撃にも出てきてくれたし、なんとかあそこまでつないでくれたぶんも、まだ1-0はキツかったと思うので、あそこで2点目を取れればと思っていた。シュートをきっちりゴールに入れられて良かった。(90分やってみてどうでしたか?)90分出ていると、80分ぐらいから集中力がどこか切れることがあった。80分を切った中で相手がどんな状況でも自分が動けるかが勝負と思っていたので、そこで走り切れて良かった。リーグ戦に出られずに、ずっと毎日のアピールが必要。いつチャンスが来てもいいように、早くリーグ戦で結果を出したい。(ロッカールームに帰ってからはどんなリアクションが?)イナさまさま、ありがとう。マジでキツかったと言ってくれたので、うれしかった。ちょっとピッチの中でも入らないなという雰囲気があったので、会場の人たちもうっすら昨日の(W杯予選・)シンガポール戦のことがあったと思う。それとは違う試合を見てもらいたくて、きっちりそういう結果を出せて良かった」

 

▪︎MF 24 イ ミンス(町田)
「試合の最初から攻めていたけど、点が入らずに、大変な試合になるかなと思ったけど、イナ(稲垣)が点を決めてくれてラクになった。シーズンが始まる前にけがで自分のプレーを見せられていないし、大変だったけど、まずはチームのためにやることを、出せるものを出そうと思っていた。今日は初めてゼルビアの公式戦に出たので、一番はチームのためになることをやろうと思っていた。僕は走るタイプの選手で球際も激しく戦うタイプの選手。相手に攻撃をさせないように、と思っていた。オーバーラップで攻め上がってクロスを上げるとかそういう活躍をしたかった。初めて来たチャンスだったし、こういうチャンスを生かさないともったいない。本気で100%、いや120%僕の力を出してやるような気持ちで戦った」

 

▪︎FW 23 戸島 章(町田)
「(試合を振り返って)全体的にまだまだで、自分のプレーを出せていないけど、チームが勝てたことは良かったと思う。(今日のプレーのテーマは?)点を取ることでアピールになると思っていたし、シュートを打てなかったことは反省しないといけない。(周囲とのコンビネーションで意識していたことは?)周りにいる選手を簡単に使って自分は中に入っていく形を作ることを意識していたけど、外に流れてしまうことが多かったので改善したいと思う。(今後に向けて)こういう公式戦の雰囲気を先発から味わったのは久しぶりだったので、リーグ戦にもつなげていきたい」

 

▪︎MF 20 松下 純土(町田)
「(試合を振り返って)個人的には知っている人が多い中で負けてはならない試合で、ここでアピールして上に上がっていきたいという気持ちはあった。僕だけではなく、個人個人でそういう思いを持っていたから、今日の勝利があったんだと思う。(知っている顔が多いので古巣感覚でしたか?)もともとはあのユニホームを着てプレーしていたわけだし、そこと対戦することは不思議な感覚があった。厳しい戦いだったけど、負けてはならない試合だった。(今日の自分のプレーのテーマは?)昨日の練習の感覚では左SBだろうなと思っていたので、持ち味であるつなぐところや冷静さは見失わずに、それも監督から求められていること、強く当たりに行く課題などを昨日の段階で整理をして、今日の試合である程度体現できたと思う。途中からボランチにポジションが変わって疲れていたけど、そこは奮い立たせて、強く行くところは強く行かないといけない。相手は裏に蹴ってくることが多いので、蹴る前にプレッシャーをかける。そこで奪えたら良いなと狙っていたら、そのとおりになって良かった。(チーム2点目の場面について)自分のところにこぼれて来て、シュートを打とうと思ったけど、イナがフリーだったからパスを出した。決めてくれて良かった。プロ初アシストです。マジ決めろと思いました(笑)。イナはどフリーだったし、パスもボテッていた。『あー』と思ったけど、落ち着いて決めてくれて良かった。普段の練習から一つひとつの積み重ねなので、自分をレベルアップさせて、自分の良さは見失わずに、相馬監督に求められることを表現していきたい。一つひとつ課題をクリアしていけばチャンスは来る。常日頃からそれを意識してやっていきたい。最初から落ち着いてやろうとしていたけど、なかなか前半はボールが回ってこなかった。でも次第に手ごたえはつかんでいて攻撃に絡めた。後半のほうができていたと思う」

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